研究課題/領域番号 |
21K10664
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研究機関 | 大分県立看護科学大学 |
研究代表者 |
佐藤 栄治 大分県立看護科学大学, 看護学部, 助教 (50807972)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 立ち上がり動作 / かけ声 / 表面筋電図計 |
研究実績の概要 |
本研究課題は,椅子から立ち上がる動作(Stand to Sit, STS)の筋活動と運動量を最適化することである.これまで明らかになっている3つの運動戦略に,かけ声を加えるとどのような影響があるのかを解明することが目的である.影響を評価する指標としては,筋活動を筋電図計で測定し,主観的な評価(負荷)にはマグニチュード評定値を使用する. 分析方法では,各筋の%Maximum Voluntary Contraction(以下,%MVC)とマグニチュード評定値を従属変数とし,かけ声の有無と姿勢条件を実験変数とする.そして,二元配置分散分析を行う. 本年度の実績としては,プレテストの実施を継続した上で,実験を行った.その結果として,脊柱起立筋において交互作用を認め,体幹をできるだけ前傾させるSTS姿勢では,発声することで%MVCが小さくなった.股関節伸筋(大殿筋,大腿二頭筋)では,主効果を認め,発声することで%MVCは大きくなった.主観的評価で主効果を認め,発声しない方が負荷を感じていた.この結果股関節伸筋を効果的に使ったSTSを行うためには,かけ声の発声が有効であることが示唆された. これらの結果から,股関節伸筋を効果的に活用するためには,かけ声の発声が有効であると示唆された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
進捗状況は特段問題ない。
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今後の研究の推進方策 |
得られた結果を詳細に分析し、学会発表もしくは学術雑誌に掲載できるようさらにすすめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
計測システムの見直しを図ったことや感染予防の観点からデータ収集や外部出張を制限したことが主な理由である.次年度は,解析に時間がかかることからシステムの再構築費や論文作成もしくは,成果発表のための旅費等に使用する予定である.
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