研究課題/領域番号 |
21K10673
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研究機関 | 湘南医療大学 |
研究代表者 |
斉藤 琴子 湘南医療大学, 保健医療学部リハビリテーション学科理学療法学専攻, 准教授 (20599758)
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研究分担者 |
丁子 雄希 新潟リハビリテーション大学(大学院), 医療学部, 特任講師 (70820083)
山崎 真帆 湘南医療大学, 保健医療学部看護学科, 講師 (50725132)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 箸操作 / 脳卒中 / 利き手交換 |
研究実績の概要 |
食事動作において、全て箸のみで摂食を行うのは世界中に日本だけと言われており、箸による摂食は日本の文化に深く根付いている。このような背景を基に、利き手に障がいが残存し利き手交換が必要となった場合、非利き手の箸操作による巧緻動作を伴った練習が行われている。しかし、非利き手での箸操作の獲得は極めて厳しく、脳卒中片麻痺者で再獲得可能な者は3分の1程度と指摘されている。箸の選択基準、明確なプログラム、習得に必要な期間などが不明瞭なまま、箸操作獲得のための時間を割いて練習が行われている現状である。 本研究は、令和3年(2021年)から4年間において、筋電図学的解析の観点から非利き手による箸操作取得に必要な評価と能力を明確化することを目的としている。 令和3年度(2021年度)は、推測していた以上に新型コロナウイルスが収束しなかったこと、まん延防止重点措置期間が長期間継続したこと、計測先への立ち入り制限が長期間継続したこと、感染予防を重視した事などの理由を基に、当初の研究計画の範囲内で研究内容の変更を行い、量的研究から質的研究への比重を置いて行った。令和3年度(2021年度)の研究実績として、1)倫理審査の承認、2)箸操作に関する文献レビュー、3)モーションキャプチャーによる箸操作の評価の検討、4)地域在住慢性期脳卒中右片麻痺者を対象に食事動作に関わるインタビュー調査を主に行った。 令和4年度(2022年度)に令和3年度(2021年度)の研究成果発表を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウイルス感染による影響を予測した上で研究計画を組み立てたが、予想以上に収束がつかなかったこと、病院・施設への立ち入り制限があったことなどから、開始時に研究計画の再編成を行い量的研究から質的研究へ比重を置いて行った。このため、大きな停滞もなくおおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度は新型コロナウイルスの感染状況に鑑みて、量的研究よりも質的研究に比重を置いて進めた。今後も感染状況に柔軟に対応し、量的研究および質的研究の以下1)~3)について推進していく。 1)箸操作時の筋電図に関する文献レビュー 2)自助具箸・箸における筋活動の分析 3)モーションキャプチャーによる箸操作の評価の検討
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次年度使用額が生じた理由 |
1))研究開始当初から新型コロナウイルスによる影響を考慮し、初期の研究計画から実施可能な研究を抽出し編成し、量的研究から質的研究へ比重を置き進めた。 2)新型コロナウイルスによる影響(感染及びクラスターによる入館制限、協力者の感染・濃厚接触者対象)が継続し、病院・施設においての計測が困難であった。 上記の点から、消耗品などの物品、対象者への謝礼、研究補助者の人件費などにおいて次年度使用額が生じた。
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