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2021 年度 実施状況報告書

精神科医療に応用可能な乗馬プログラムの開発:自閉スペクトラム症児童への効果検証

研究課題

研究課題/領域番号 21K10682
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

河村 奈美子 (大西)  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (50344560)

研究分担者 尾關 祐二  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90303768)
坂本 真優  滋賀医科大学, 医学部, 助教 (50895711)
角谷 寛  滋賀医科大学, 医学部, 特任教授 (90362516)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード自閉スペクトラム / 精神看護 / 乗馬療法 / 精神科医療 / コミュニケーション / 発達 / 支援
研究実績の概要

発達障害を持つ児童数は、この20年間で7倍を超え、通常学級に在籍する児童のうち学習面や行動面で著しい困難をきたすとみなされる児童は6.4%と指摘され、通級による支援を受ける児童もこの10年間で6倍となっている(2017、総務省)。また、発達障害を持つ児童は、約14万人が放課後等デイサービス等を利用しながら学校生活を送っている(2016、厚労省)。発達障害を持つ児童の支援として、児童の特性の理解を含めた医学的知識を有しつつ、個別性を尊重した支援として、自信の喪失やうつなどの二次障害を予防することが重要である。
本研究では、発達障害をもつ子どもに対する治療的乗馬の生活や人間関係、環境への適応に関する評価を実施する。
令和3年度においては、国内外の乗馬療法に関する文献レビューと第一段階として保護者の細やかな視点を通した面接による質的研究を開始した。自閉症スペクトラムやADHDの診断を有し、乗馬を主たる活動とする放課後等デイサービスを利用している小中学生の保護者10名に対して、個別に一人に対して2回の面接を実施し、乗馬の継続による子どもの影響について調査を実施した。結果は分析中であるが、乗馬における活動を踏まえることにより日常生活において苦手なことに対する抵抗の減少、生活リズムの基盤化、余暇や楽しみの機会に貢献していることが見えてきた。さらに、子どもの将来的支援に対する不安についても明らかになった。
本研究に加え、生活・睡眠状況の変化、コミュニケーションに関する、質問紙調査について計画し、倫理審査受審の申請書を作成中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究対象者の選定段階において、診断基準の統一化をできるだけ図ることができるように検討が必要となり、計画を修正した。さらに、研究における評価指標の追加を計画したことにより、調整および、対象者の選定においてさらなる検討が必要になり、倫理申請書類の修正も必要になっため。
所属施設における倫理審査申請の過程において、学外共同研究者の申請手続き、また複数の研究方法の申請書類のまとめ方など、助言を受け修正変更、必要な手続きを加え、申請書類を修正していたため、倫理申請時期が遅延したため。

今後の研究の推進方策

令和4年度は、令和3年度に調査を開始した研究のデータの分析と考察を進めつつ、同時に乗馬の継続が発達障害を持つ子どもへの影響について客観的に評価する予定である。1つは、保護者に対する子どもの生活リズム、社会性、コミュにケーションに関する質問紙調査、さらに、身体機能の評価、睡眠状態について継続した2時点において実施する予定である。

次年度使用額が生じた理由

当初、令和3年度に質問紙調査を実施し、令和4年度に面接調査を実施していたが、対象者の選定基準を再検討したことと、調査指標を追加する修正が必要になり、面接調査を令和3年度に実施し、その後令和4年度に質問紙調査を計画の一部修正を行った。そのため、調査に必要な経費の質問紙調査票のトランスレーション費用、謝礼、配布による交通費等は令和4年度に執行予定である。

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公開日: 2022-12-28  

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