研究課題/領域番号 |
21K10687
|
研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
城丸 瑞恵 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (90300053)
|
研究分担者 |
仙石 泰仁 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (10248669)
伊藤 武彦 和光大学, 現代人間学部, 教授 (60176344)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 乳がん / 婦人科がん / 手術 / リンパ浮腫 / 弾性着衣 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、乳がん・婦人科がん術後にリンパ浮腫を発症した患者と多職種チームの連携・協働によって弾性着衣の効果的な装着方法の検証とモデルの構築を行うことである。 この研究のテーマを進める上で必要な情報を得るための研究を2つ実施した。 一つは、看護師1,250名に調査を行い、退院支援は「手術直後から手術後2~3日」に行われ、「手術をした側の運動方法」「重たいものを持たない理由とその方法」についてよく実施しているが、弾性着衣に関する説明が充分されていないことが明らかになった。一方、患者約100名に実施した調査では、看護師から聞いた退院支援として弾性着衣に関する内容が少ないこと、自由回答としてリンパ浮腫時の対応方法に関する説明を希望してることが明らかになった。これらの結果から、患者はリンパ浮腫に関連して弾性着衣などの説明を求めているが、看護師側では実施していない現状が伺えた。この結果の背景の一つに弾性着衣装着の判断や装着方法が簡易でないことが推察され、本研究テーマの必要性が見い出された。今年度は、これらの研究成果の1本が公表され、1本は査読を受けている段階である。 上記の研究結果を踏まえて、乳がん・婦人科がん術後の弾性着衣装着方法を構築するにあたり、乳がん・婦人科がん患者に対して弾性着衣装着の不具合に関する調査を計画し、多職種間で質問紙を検討した。その内容は、弾性着衣装着による症状の有無、症状の内容、生活への影響などについてである。現在、プレテストを検討中であり、その結果を踏まえて、弾性着衣装着モデルを構築する予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度は、患者に対する質問紙調査を計画し、その前段階として対面によるプレテストの実施予定であった。しかし、新型コロナウィルス感染症の影響でプレテストができず、計画通りに実施できなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
2022年度は、弾性着衣装着に関する質問紙調査を行う。その結果をもとに装着モデルを検討して、協力者に装着してもらい、筋活動・弾性着衣装着部位の圧力測定、動作分析を実施する。また、装着モデルに対する主観的評価を行う予定である。。
|
次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナ感染の影響で対面によるプレテストが実施できず、調査開始が遅れたことが理由である。感染に対するレベル緩和に伴い対面での実施が可能となったため、調査が実施できる。もし、感染のレベルが上がった場合は遠隔での調査で代替する予定である。
|