研究課題/領域番号 |
21K10691
|
研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
高橋 綾 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (70331345)
|
研究分担者 |
小竹 久実子 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (90320639)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 喉頭摘出術 / 社会的適応 / 看護介入モデル |
研究実績の概要 |
この研究は、喉頭全摘出術を受けた人の社会的適応を促進する看護の質向上を目指し、看護実践自己評価尺度を開発しそれを活用した看護介入モデルを構築することを目的としている。喉頭摘出者は退院後もセルフケアを継続しながら生活していくが、現在の看護システムでは退院後の生活の支援においても病棟看護師が重要な役割を果たしている。しかし病棟看護師が退院後の喉頭摘出者と関わる機会は限られ自己の看護実践を適切に評価するための手がかりは得難く看護の質向上において課題となる。そのため病棟看護師への調査をもとに看護師が自己の実践を振り返ることが可能な自己評価尺度を開発することにより有効な看護介入モデルを構築することを目指している。 2022年度は、当初、これまでの実施した質的研究の結果、文献検討、喉頭摘出者への看護の専門家10名程度を対象としたインタビューをもとに質問紙を作成、内容的妥当性等の検討を経て、喉頭摘出者に関わる病棟看護師を対象とした質問紙調査までを予定していたが、2021年度に引き続き病棟看護師を対象とした調査をもとに質的帰納的分析を実施した。2021年度の質問項目作成のプロセスにおいて質的研究の再分析をすることに変更しているが、この分析結果は提示する看護介入の基盤となる。そのため本分析に時間を割く方向に調整した。喉頭摘出者の社会的適応を促進する看護援助について修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いた分析の結果をもとに看護実践自己評価尺度の質問項目を作成し調査を実施していく計画である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
前年度、看護実践自己評価尺度の作成の過程において質的研究の再分析をすることに変更したため、全体計画として遅れていた。2022年度はその分析を終え次の段階に入る計画であったが、教育業務との兼ね合いにより本研究時間を当初予定のとおり確保できず質的分析の段階までとなった。そのため当初計画より研究の進捗は遅れている。2023年度の研究に向けては体制を整えている。
|
今後の研究の推進方策 |
基本的な計画内容に変更はないが、期間については1年延長する予定である。研究全体の進行が遅れたため本研究のエフォート率を上げて取り組む。
|
次年度使用額が生じた理由 |
一次調査を実施しなかったことから調査依頼および調査の通信運搬費を使用しなかった。またコロナ禍にて研究会議および学会参加旅費が減少した。2023年度には調査実施予定でありいずれも使用予定である。
|