研究課題/領域番号 |
21K10697
|
研究機関 | 共立女子大学 |
研究代表者 |
中野 実代子 共立女子大学, 看護学部, 教授 (80364173)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | ロービジョン者 / 日常生活 / 見えづらさ / 見え方尺度 |
研究実績の概要 |
【文献検討】:「ロービジョン」「視覚障害」をキーワードとし、医学中央雑誌Web版Ver.5(以下医中誌とする)、最新看護索引Web、CiNii Articles、JDreamⅢの4つのデーターベースを用いて原著論文を対象に検索した。検索期間は2010年から2020年までの11年間とした。 医中誌で検索した結果は、51件であった。この中から、解説を除外し計28件を対象とした。28件の文献を熟読し、収載誌発行年、論文の研究方法、研究対象者及び研究対象者が患者の場合は疾患名、研究内容に分類した。研究内容の分類は日本視機能看護学会学術集会の発表分野を参考にロービジョンケア10件、スタッフ教育・連携10件、医療安全5件、患者指導1件、実態調査1件、周手術期1件に整理した。 分析結果から、ロービジョンに関する研究は、2016年が最も多く5件であるが2010年以降の11年間では28件であった。その理由として、眼科疾患ごとに見え方が異なるということが挙げられる。また、スタッフ教育や医療安全を中心とした研究が53.6%を占め、ロービジョン者を対象とした研究については、視力障害による日常生活の困難さに関する文献はあったが、ロービジョン者の生活そのものや思いを明らかにした研究は1件のみにとどまっていた。 【第1部】:成人期以降にロービジョンを体験することとなったロービジョン者の語りから,生活の中で徐々に体験する「見えづらさ」や「見えなくなる」ことに焦点を当て,そのなかでロービジョン者がどのように生活をしているのかを明らかにすることを目的にロービジョン者30名に見えづらさのなかで生活する体験に関する半構成的面接を実施することを予定したが、研究協力施設の新型コロナウィルス感染症予防対策により5名への面接(うち4名は1回のみ)を終えたところである。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究協力施設の新型コロナウィルス感染症予防対策により、部外者の入館制限が講じられてため、研究参加者への研究参加に関する説明を行う機会を失ったため。
|
今後の研究の推進方策 |
研究協力施設の眼科医及び視能訓練士の協力は得られているため、研究協力施設の新型コロナウィルス感染症予防対策の状況を鑑みながら、研究参加者への研究参加に関する説明を行っていく予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染症の蔓延により、研究協力施設への部外者の入館制限が講じられたことや文献検討結果を公表するタイミングを逸したこと、対面による打ち合わせができなかったことにより当該年度に請求した助成金を使用することができなかった。 2022年度は、研究協力施設の眼科医及び視能訓練士の協力は得られているため、研究協力施設の新型コロナウィルス感染症予防対策の状況を鑑みながら、研究参加者への研究参加に関する説明を行っていく予定であるとともに学術集会にて2021年度の研究成果を公表する予定である。
|