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2023 年度 実施状況報告書

がん遺伝子パネル検査を受ける患者の体験

研究課題

研究課題/領域番号 21K10719
研究機関石川県立看護大学

研究代表者

牧野 智恵  石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (60161999)

研究分担者 松本 智里  石川県立看護大学, 看護学部, 准教授 (10738389)
瀧澤 理穂  石川県立看護大学, 看護学部, 助教 (00832932)
今方 裕子  石川県立看護大学, 看護学部, 講師 (10832933)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードがん遺伝子パネル検査 / 患者の思い / PGPV
研究実績の概要

【目的】CGPを受ける患者がどのような思いで検査を受け、検査の結果をどう受け止めているかを患者の語りから理解し、検査を受ける患者への支援の在り方を考えることである。
【方法】研究の同意を得られた患者に、CGPの結果を伝えられた当日、「検査を受けた動機と結果への思い」をインタビューし記述した。
【結果】対象者は、大学病院と公立病院の2施設に通う13名(女性4名、男性9名)であった。対象者の中で治療候補薬が見つかったのは5名で、PGPV(presumed germline pathogenic variant)は見られなかった。CGPを受検した患者は、【治療薬が見つかればもう少し生きたい】【少しでも医学の役に立てればいい】【家族が強く希望した】【子供へのがん遺伝の影響を知りたい】といった動機で検査を受けていた。そのうち検査を受けることに積極的だった患者は、治療薬が見つかると素直に喜んでいた。しかし、検査を受けることに積極的でなかった患者は、治療候補薬が見つかっても戸惑いを語る者もいた。治療候補薬が見つからなかった患者にも、2つのパターンがあった。一つは薬が見つかる確率が低いことをあらかじめ説明を受けていたため結果を直ちに受容していたり、薬がないことにほっとする様相を見せる者もいた。その一方で、治療薬候補薬はあるが治験の条件等で使用できないことを知ると、あきらめきれない感情を語る者もいた。また、PGPVへの関心は参加者全員が高かったが、家族への遺伝情報が明らかになることから、検査について家族と話し合ってから受検を決定した者もいれば、結果がわかっても子供には知らせないと決めている者もいた。
【考察・結論】CGPを受ける患者の中には 、様々な動機で受検する者がいる。患者がどの様な思いで受検したかを把握したうえで、検査結果説明後は、個別な思いに寄り添った看護支援が求められることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究の対象者は、標準治療がなくなったがん患者で、さらに外来通院中の患者である。そのため、研究に同意してくださる方をリクルートするのに時間を要した。ようやく2024年の2月に13名の対象者に面談ができた状況になった。

今後の研究の推進方策

2024年度は、これまで話を伺った対象者の会話内容を質的に分析し、国内外の学会で発表,さらには、学術誌への論文投稿を行っていく。

次年度使用額が生じた理由

2024年度は、研究対象者の確保が主であり、データの分析まではできなかったため、国内外への学会発表までには至らなかった。そのため、海外への渡航費が次年度に栗骨子となった。

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公開日: 2024-12-25  

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