研究課題/領域番号 |
21K10731
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研究機関 | 千里金蘭大学 |
研究代表者 |
登喜 和江 千里金蘭大学, 看護学部, 教授 (00326315)
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研究分担者 |
山本 直美 佛教大学, 保健医療技術学部, 教授 (70305704)
山居 輝美 摂南大学, 看護学部, 准教授 (50326287)
山下 裕紀 関西医科大学, 看護学部, 准教授 (40326319) [辞退]
杉浦 圭子 九州大学, 医学研究院, 助教 (10563877)
岩佐 美香 藍野大学, 医療保健学部, 准教授 (70583342)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 痛みしびれ / ケア技術 / 情報提供システム |
研究実績の概要 |
痛みやしびれなどの感覚障害によって引き起こされる患者のQOLの低下やうつ状態の回避に向けたケア技術の発展的開発と情報提供システムの構築を目的に、研究参加者への介入によるケア技術の確認を行なった。 2事例においては、その効果の可能性が確認された。また、2か月間の研究参加者への介入で、その効果が確認でき、家族等の協力の得られた事例に対して、家族バージョンでの手順書を作成し、継続観察を実施した。家族によるケア提供は、1事例での確認の段階であるが、手順書を基に家族指導を行うことで、技術の獲得は可能であった。 ケア介入は、痛みやしびれの程度によって、個々の状況に応じたもの(オーダーメイド)を提供する必要があるものの基本的な手順書としての活用可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究者の所属施設や教育研究活動で親交のある医療機関に研究依頼を行い、研究協力施設からの承諾は、得られているものの痛みやしびれの程度において対象者の選定が困難であるとの報告から、積極的治療が一段落して当事者が痛みやしびれに注目する段階のリハビリテーションや在宅に関連する施設等を研究協力施設として開拓する必要性が生じた。また、研究計画では、介入研究で統計的な効果を判定した後に、次のフェーズに進む予定であったが、1つ1つの事例を丁寧に分析しながら、同時進行の可能性について検討を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
研究対象者の痛みしびれの程度をVASで0点~10点(最大)中、5点以上としていたが、研究協力施設等から対象者の選定が困難であるとの報告を受け、VASを中程度以上とし、介入段階でその程度を詳細に把握して実施することを検討中である。また、少数事例からも介入効果の傾向が見えるものがあるため、確認のための初期データを収集しつつも、介入実施において、臨床看護師の参加型を併用し、現場適応について検討していく。また、症状出現の特性から協力施設等を回復期リハビリテーション病院や在宅を対象とした訪問看護ステーション等に広げて協力依頼を行う。さらに、病態の安定した対象者の場合は、家族等の協力も得て、ケア技術の見直しへの参画を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2023年度は、各研究者が開拓した研究協力施設で、個々にデータ収集を予定していたため、測定機器の追加購入を計画していた。しかし、研究協力施設での対象者の選定が困難であったことから、予定していた測定機器の購入を延期し、ケア技術の確認を含めペアでのデータ収集を行った。また、各自が所属施設の要請もあり、対面会議をZoomで行ったことから交通費等が抑制された。2024年度は、新たな研究協力施設を開拓しつつ、研究スケジュールを次のフェーズに移行するため、物品、旅費、人件費、謝金等の費用を次年度経費とした。
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