研究課題/領域番号 |
21K10748
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研究機関 | 石川県立看護大学 |
研究代表者 |
今方 裕子 石川県立看護大学, 看護学部, 講師 (10832933)
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研究分担者 |
須釜 淳子 藤田医科大学, 保健衛生学部, 教授 (00203307)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 浮腫 / 化学療法 / 下肢浮腫の要因 / 下肢浮腫の特徴 / 乳がん / ステージⅣ / エコー / 観察研究 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、ドセタキセルの療法を受けた乳がん患者の臨床的特徴を明らかにすることである。その内容は、(1)下肢浮腫の要因と特徴を明らかにするための後ろ向き観察研究、(2)明らかとなった要因を有する乳がん患者の下肢浮腫の経過の特徴を明らかにする前向き観察研究に分類される。 (1)後ろ向き観察研究では、カルテ調査と質問紙調査を行った。乳がん患者のドセタキセル療法後に出現する下肢浮腫の要因はステージⅣの乳がんであることが明らかになった。 (2)前向き観察研究では、診療録、問診より身体症状、視診、触診および画像所見から皮膚変化を観察した。画像所見はエコーを用いた。出現要因を有する対象者とそれ以外のステージの対象者を比較して個別に経時的に観察し記述した。自覚症状や圧痕が出現する前にエコー上、下肢浮腫の初期所見が出現することが明らかになった。またステージⅣの乳がん患者の下肢浮腫は重症化した。今後、ステージⅣの患者には、エコーを用いて初期所見が観察された時点からケアを開始し、投与終了後4カ月まで行うことを推奨する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
後ろ向き観察研究の結果は、Asia Pacific Enterotomal Therapy Nursing Association 学会にて発表した。論文は Japanese Society of Wound, Ostomy& Continence Managementへ投稿した。 前向き観察研究の結果は、論文はJournal of Palliative Reportsへ投稿している。 以上のことより、おおむね予定通り、研究調査が順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後はさらにドセタキセル療法を受けた乳癌患者の浮腫への具体的なケア方策を探究するため、本研究のまとめを行い課題を明らかにし、研究を発展していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究のまとめとR6年度への次の研究発展に向けた課題抽出のための学会参加や文献検討等の探究活動のために使用予定である。
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