研究課題/領域番号 |
21K10752
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
粟生田 友子 埼玉医科大学, 保健医療学部, 教授 (50150909)
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研究分担者 |
鳥谷 めぐみ 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (00305921)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 高次脳機能障害 / 若年障害者 / アクティビティ / 健康関連QOL / 介入方法探索 |
研究実績の概要 |
本研究は、交通外傷等で増加している若年の高次脳機能障害者の残遺症状に対応した在宅生活における「アクティビティ(日常性の中にある健康に関連する活動)」の現状を査定し、多彩な残遺症状を示す高次脳機能障害者に必要な健康的で「アクティブな生活」を維持・増進するプログラムを開発することを目的とする。具体的には、①50代以下の年齢層における経年的アクティビティの変化とその要因の同定、②若年高次脳機能障害のアクティビティの評価指標の開発、③残遺症状ごとに有用なアクティビティプランを策定し、評価することが研究の全体計画である。 令和3年度~4年度については、50代以下の年齢層におけるアクティビティの変化とその要因の同定、50代以下の高次脳機能障害者を対象に、医療機関を退院していく事例のアクティビティを在宅へ訪問し、面接法にてデータ収集に入ることとしていた。 令和3年度は、調査内容の検討を進め、対象者の認知している障害状況、生活状況、生活環境、家族から支援を受けている状況等を含め調査内容を確定していこうとしている。この情報から1日当たりの運動量、活動の量と質を推定できることをねらいとして、事例ごとの生活のデータとを集積することで、どのようなアクティビティが活動量の上昇につながっていくかを推定したいと考えていた。しかし、予定していた面接法は、未だコロナ禍にあって実行することは難しいと考えられ、質問紙での調査へ変更するよう見直しを進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍にあって、共同研究者との検討会が十分にもてなかったこと、研究のデータ収集方法を面接法から質問紙法に変更せざるを得なくなったことが、あげられる。 さらに教育業務である大学のweb授業等の教育業務に加え、大学院の専門看護師コースの新規開設のための準備等が重なってしまった。1年目の成果が出せないが令和3年度計画は、4年度との2か年の継続した計画であり、令和4年度に本研究に第1段階の成果を出す予定である。
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今後の研究の推進方策 |
共同研究者と会議の開催方法を令和3年度末に見直し、研究体制を強化した。具体的には、月1回のペースで抱えている研究のブラッシュアップをそれぞれのメンバーが諮り、持ち寄ることとした。とくに、新年度になり、2名もしくは3名の主要な研究者がそれぞれ研究費が獲得できたため、それぞれの研究の進度に応じて意見を募ることとし、検討自体が早く進むよう態勢を整えた。 本研究では、アクティビティの測定方法を最初に検討し、質問紙法で使用可能な測定ツールの探索を進めることから開始し、対象やデータ収集の範囲、質問紙全体の構造を明らかにし、実施に入る予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
1年目の計画がやや遅れているため、使用金額が少額となった。令和3年と4年の2か年で計画しているため、令和4年度に順当に進めることで使用できる予定である。
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