研究課題/領域番号 |
21K10760
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研究機関 | 川崎市立看護大学 |
研究代表者 |
平井 孝次郎 川崎市立看護大学, 看護学部, 講師 (20791966)
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研究分担者 |
高谷 真由美 順天堂大学, 医療看護学部, 先任准教授 (30269378)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 関節リウマチ |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、関節リウマチ患者の主観的症状(疼痛・倦怠感・朝のこわばり)を軽減させる心理・社会的支援プログラムを開発することである。本研究のプログラム開発過程は、(1)関節リウマチ患者の主観的症状に影響する心理・社会面の明確化、(2)主観的症状に影響する心理・社会面を支援するプログラムの作成、(3)プログラムの実施と評価、(4)評価に基づくプログラムの最適化である。既に(1)~(3)は終了しているため、当該年度は、(4)評価に基づくプログラムの最適化を関節リウマチの有識者の意見を参考に実施した。また、各開発過程における結果の公表も行った。プログラム開発過程(1)の関節リウマチ患者の主観的症状に影響する心理・社会面の明確化についての分析結果で、朝のこわばりに関する部分を世界看護師協会大会(International Council of Nurses Congress)2023において口演発表した。さらに、プログラム開発過程(1)の関節リウマチ患者の主観的症状に影響する心理・社会面の明確化について学術論文として日本看護科学学会誌へ投稿し、採択・公表された。その主な内容として、関節リウマチ患者の疼痛、倦怠感、朝のこわばりといった主観的症状に共通して影響していたのは主観的QOLであった。また、倦怠感ではコミュニティ意識、朝のこわばりではコミュニティ意識、ユーモア態度、社会的孤立も主観的症状に影響していた。この結果から、関節リウマチ患者の主観的症状には、特定の心理・社会面が影響することが明らかとなり、関節リウマチ患者の心理・社会面を支援することで主観的症状を軽減する可能性が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究におけるプログラム開発過程は完遂し、その結果を関連学会で順調に発表できている。しかし、学術誌の投稿において、査読期間が長期化したためやや遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、既にプログラム開発過程は完遂しているため、未公表の研究結果を関連学会において発表および論文投稿し、広く公表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究におけるプログラム開発過程は完遂し、その結果を若干遅れがあるものの関連学会で順調に発表できている。しかし、学術誌の投稿において、査読が長期化したため公表が遅れ、次年度使用額が生じた。次年度は未公表の研究内容を発表・論文投稿する際に使用する。
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