• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実施状況報告書

新型コロナウイルス感染症の呼吸状態を遠隔測定できるデバイスの開発と有用性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 21K10772
研究機関静岡県立大学

研究代表者

中岡 正昭  静岡県立大学, 看護学部, 助教 (70880798)

研究分担者 田中 範佳  静岡県立大学, 看護学部, 教授 (40707337)
堀 芽久美  静岡県立大学, 看護学部, 准教授 (20735732)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード非侵襲デバイス / 非接触デバイス / 呼吸測定 / 脈拍数 / 遠隔測定
研究実績の概要

本研究の目的は、電型空圧センサを用いて、非接触・非侵襲的に脈拍数と呼吸数・換気量を測定できる新たなデバイスを開発・有用性を確認し、看護師が呼吸状態を適切にアセスメントできるか検討することを目的とした。
1.デバイスの開発
呼吸状態は外来の待合やベッド上での座位を想定し、非侵襲・非拘束に呼吸状態を座位にて測定できるデバイスのプロトタイプを製作した。デバイスは電型空圧センサを用いたエアセルシート構造を有したセンサーシートを用いて座面のクッション下と背面クッション下に設置し、測定できるものとした。
2.予備実験による測定条件の検討
本年度は研究者2名による予備実験を施行することで、座面圧での測定は下半身の体動による脈拍の検知に適しているが、胸郭の動きで呼吸数を検知することは適さないことがわかった。しかしながら、背面圧での測定は胸郭の動きで呼吸回数を検知することに適しており、脈拍の検知には適していないことが予備実験でわかった。したがって、心拍数は座面クッションの下に設置した非接触型センサから検知し、呼吸数は背面クッションの下に設置した非接触型センサから検知した。心拍数、呼吸回数について、Bland-Altman分析を用いて非接触型センサとゴールドスタンダードで測定した差の平均(bias)について検討した結果、①心拍数はガイドラインで許容範囲内とする5回以内であった。しかし、②呼吸数は、ガイドラインで許容範囲とする2回以内を超えていた。今回の検討では、研究者2名を対象にした限られたサンプル数であるため、今年度は健康成人ボランティア25人を対象とし、対象者の性別や体格を考慮した内容となるよう検討し計画書を作成する。また、脈拍数、呼吸回数だけでなく、換気量を加え検討することとし、さまざまな対象者を考慮した計画を立案し、看護師の呼吸アセスメントに活用できる開発としていきたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度の予備実験により、開発したデバイスは座面と背面で使い分けることで、脈拍数と呼吸回数を測定でき、被験者を対象に使用できる準備を整えることができた。しかし、新型コロナ感染症蔓延に伴い、測定に必要な機器や設備に時間を要した。また被験者の確保が困難であったことが、遅延の理由となった。

今後の研究の推進方策

予備実験では、研究者2名を対象にした限られたサンプル数であるため、対象者数を増やしてさらなる検討が必要である。今後は、対象者の性別や体格を考慮した計画が必要と考えられた。また、脈拍数、呼吸回数だけでなく、換気量を加え検討することとし、さまざまな対象者を考慮した計画を立案し、臨床で活用できる開発としていく。

次年度使用額が生じた理由

次年度は、吸気呼気分離式のHans Rudoloh 社製 7930 Nasal & Mouth B,Maskのサイズ2種類と、ヘッドバンドのサイズ2種類の購入を予定している。また、測定時に使用する心電図シール、マスクフィルター、消毒用消耗品を充足する予定である。

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi