研究課題/領域番号 |
21K10783
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研究機関 | 京都看護大学 |
研究代表者 |
山口 真有美 京都看護大学, 看護学部, 助手 (90599995)
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研究分担者 |
寺本 千恵 広島大学, 医系科学研究科(保), 講師 (00801929)
任 和子 京都大学, 医学研究科, 教授 (40243084)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 救急外来 / 救急ー在宅連携 / 帰宅時指導 |
研究実績の概要 |
本研究は、救急外来から受診後帰宅する患者に対する帰宅時の指導を、現状の口頭のみの指導やパンフレットを用いた指導からアプリ等を用いた指導に転換するための研究である。 2020年度は、コロナ禍による病院への立ち入り制限があり、十分なフィールド調査や救急外来看護師へのインタビューなど実態調査ができなかった。そのため、文献による情報収集と実態把握、および、本研究につながるこれまでの研究成果を積極的に学会発表することで興味をもっている看護師と意見交換を中心に行った。救急外来看護師が受診後の患者に指導する対象疾患やどのような工夫をしながら帰宅させているか調べたところ、救急外来看護師たちは、「高齢者の転倒後の頭部外傷」、「高齢者の脱水、肺炎疑い」、「透析患者の透析に関連したトラブル」で救急受診した患者を帰宅させる際に患者家族に指導が必要と考え、帰宅時の介入を行なっている様子が伺えた。しかしながら、工夫としてはパンフレット作成が多く、パンフレットを渡したものの帰宅後、とくに高齢者がそのパンフレットを活用しているのか疑問を残しつつ帰宅させている。また、透析患者などの場合であってもかかりつけ医に翌日相談するよう伝えて帰宅させているが、きちんと次の外来受診をしているか、診察を受けて適切な対応がなされているか、そのための十分な看護ができているか気にしながら帰宅させている。 救急外来を地域医療における病院と地域をつなげる接点と捉え、地域ケアとの継続看護に興味をもつ救急外来看護師は増加している。実態からニーズを捉え、より地域にアクセスしやすい方法を検討する必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナの影響により救急外来の体制がコロナ対応となっており、二次救急患者やWalk-in患者の受診制限をかけている病院が多く、病院への立ち入りが困難で実態把握が困難な状況であった。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度4月頃より、新型コロナによる制限も緩和されたため、救急外来での実態調査を開始していく。学会開催も現地開催が増えてきており、実態をよく知る看護師に聞き取り調査を行い、どのような救急外来患者において帰宅時指導が必要か、対象を見極めていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナによる影響で病院への立ち入りや救急外来看護師に対する調査が制限され、実態調査を行うことができなかったため。制限が緩和された2022年より、調査を再開する予定である。
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