研究課題/領域番号 |
21K10785
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研究機関 | 鳥取看護大学 |
研究代表者 |
中川 康江 鳥取看護大学, 看護学部, 准教授 (70761336)
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研究分担者 |
荒川 満枝 福岡看護大学, 看護学部, 教授 (00363549)
遠藤 淑美 鳥取看護大学, 看護学部, 教授 (50279832) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 精神障害 / 当事者 / 感染予防教育プログラム / 細菌採取 |
研究実績の概要 |
2023年度は、一回の介入が全4回で構成した感染予防対策教育プログラム(以下プログラム)の2回目(以下、今回)の介入を行った。 今回の介入は、2021年度に実施をした1回目(以下、初回)の分析を行った結果に基づいて、採菌方法、プログラムの介入間隔、対象者の学びの環境について修正をして行った。その結果、初回は清掃担当者によって菌の数が異なること、今回はアルコール消毒の配置状況が影響していたことから、細菌数は病棟の環境調整の影響が大きいことが明らかになった。また4回のプログラムの介入間隔は、初回の介入で間隔が2週間を目途に細菌数が増加傾向にあったことや、今回の介入は課題の取り組みが次の回まで継続できていたことより、各回の開催までに2週間以上空くと教育効果が低下することもわかった。さらに今回の介入時の方が各回の課題への取り組みが充実していた。これは学習環境つくりの影響の大きさを示唆していると考える。初回の介入はデイルームの一角で行ったため、喧々たるなか多くの人が学習会に出入りしていたことと比較し、今回の介入時は、デイルームとは別の部屋で、同じ参加メンバーが継続して学んだことによってグループダイナミクスが生じたと考える。また初回も今回もプログラムの3回目より、課題に対する反応が上がっていた。これより、1、2回目のプログラムは具体的な学びより、関係構築のために費やした方が良かったことも伺えた。これらより教育プログラムの構成にさらなる修正が今後も必要と考えるが、初回も今回も当事者の行動変容が生じたことより、当事者への感染予防効果に本プログラムは一定の効果をもたらしたと考えている。
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