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2022 年度 実施状況報告書

化学療法を受ける乳がん患者の倦怠感セルフマネジメント支援プログラムの開発と評価

研究課題

研究課題/領域番号 21K10787
研究機関熊本保健科学大学

研究代表者

村上 美華  熊本保健科学大学, 保健科学部, 准教授 (90321950)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード乳がん / 化学療法 / 倦怠感 / セルフマネジメント / ケアプログラム
研究実績の概要

本研究の目的は、化学療法を受ける乳がん患者の倦怠感セルフマネジメントを支援するハイブリッドケアプログラムを開発し、その有効性を評価することである。令和4年度は、以下2つの内容を並行して実施した。
①対照群(パンフレットと記録用ダイアリーを使用した従来型のケア)のデータ収集
乳がんの術前/術後補助化学療法を受ける患者9名に対して、計2回のケアプログラムを実施し、介入前と介入後にデータを収集した。収集したデータは、プロセス評価(インタビューによる認知と行動の変化、自己効力感尺度による対処能力の向上)とアウトカム評価(多次元倦怠感尺度CFSによる「倦怠感の緩和」、QOL-ACDによる「QOL向上」、活動量計を用いた歩数の測定による「活動量の維持」)である。介入後は、効力感が有意に向上し、「歩数を確認しながら歩いた」など生活での取り組み内容からも対処能力の向上が示唆された。また、介入後のQOL得点が有意に上昇したことからQOL改善を認め、活動量も維持されていた。一方で、倦怠感は介入後に有意に得点が上昇しており、その要因として化学療法の影響が蓄積していることが推察された。
②ケアプログラムで使用するスマートデバイスのプログラミング
「倦怠感について知る」「体調の波をつかむ」「対処法を見出す」「活動をひろげる」の4つの教材コンテンツと、「倦怠感」「効力感」の2つのセルフモニタリングツールを作成した。外来や化学療法室の待ち時間内での実施を想定し、教材およびセルフモニタリングツールは1つにつき3分程度、全てのプログラムに要する時間を20分程度でプログラミングした。最終確認を残し概ね完成した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

COVID-19の感染拡大によりデータ収集が予定通りに実施できず、目標症例数には達することが出来なかったが、必要とするデータが得られたこと、ケアプログラムで使用するスマートデバイスのプログラミング完了の見通しがついたことから、今年度の目標は概ね達成できた。

今後の研究の推進方策

令和5年度は、、教材コンテンツとセルフモニタリングツールのプログラミングを完了し、乳がん看護に携わる看護師(乳がん看護認定看護師、がん化学療法看護認定看護師、がん看護専門看護師)に実際に使用してもらうことで、ケアプログラムのシステム評価(有用性、実用性)を実施する。また、介入研究のプロトコル作成、倫理申請の手続きなど患者を対処とした研究に向けた準備を行う。

次年度使用額が生じた理由

前年度に引き続き業務の都合により行動制限(実習指導前1か月より県外移動禁止)があったため、居住地開催の学術集会で発表を行い旅費支出が生じなかった。また、当初見積もりよりも安価で物品が購入できたことにより繰り越しが生じた。令和5年度の人件費・謝金およびその他(論文投稿に係る費用)に充当する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 補助化学療法を受ける乳がん患者の倦怠感セルフマネジメントを支援するケアプログラムの開発(第一報)2022

    • 著者名/発表者名
      村上美華、国府浩子
    • 学会等名
      日本看護研究学会第27回九州・沖縄地方会学術集会

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公開日: 2023-12-25  

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