研究課題/領域番号 |
21K10796
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
見城 明 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (40305355)
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研究分担者 |
遠藤 俊吾 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (10223687)
菅野 久美 福島県立医科大学, 看護学部, 准教授 (20404890)
加藤 郁子 福島県立医科大学, 看護学部, 講師 (00457805)
三浦 浅子 福島県立医科大学, 看護学部, 講師 (90512517)
丸橋 繁 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (20362725)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 特定行為研修 / 質的研究 / インタビュー / フォローアッププログラム |
研究実績の概要 |
将来的に継続可能な医療提供体制を構築するためには、チーム医療の推進の重要性が示され、看護師の特定行為研修制度が設立された。研修を修了した看護師(以下、研修修了者)は、多方面にわたって活躍することを期待されているものの、活動促進に向けた社会的、経済的な障壁の存在が明らかとなってきている。研修修了者の活動促進には、所属施設毎の体制整備に加え、医師・看護師等の医療者ならびに患者・家族の意識改革も求められる。 本研究は、本学の特定行為研修センターの研修修了者および所属医療機関を対象として、①研修修了者の活用状況の把握・施設毎の課題の抽出、②.活動促進に向けた対応策の検討を行い、③個別のフォローアッププログラムを構築することを目的としている。 令和3年度は、看護師の特定行為研修の修了者、その所属施設の看護管理者ならびに協働する医師を対象とし、研修修了者の特定行為活動の促進に向けた効果的な個別のフォローアップ基盤を構築するための要素を抽出することを目的に因子探索型の研究を計画し実施した。研究への同意を得た19名(修了者6名、看護管理 者7名、医師6名)に直接対面またはZOOMを利用したインタビュー調査を実施した。インタビューの内容は音声データとして保存し、テープおこし作業を業者に依頼し、逐語録を作成した。修了者、看護管理者、医師毎に整理したデータをコード化し、コード化したデータをカテゴリー分析した。 令和4年度は、コード化したデータを吟味し、職種による相違点や類似点を明らかにし、フォローアップ基盤構築のためのデータを固定した。 令和5年度は、研究内容を学会で発表し、研究者との意見交換を行い、フォローアッププログラムを作成した。当初、施設を限定しフォローアップ介入し、フォローアッププログラムに関する評価を行う予定であったが、介入までは至らず、1年間の研究機関の延長を申請した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究内容をまとめて学会発表を行い、研究者より貴重な意見をいただき、令和4年度に固定したフォローアッププログラムの基盤となるデータの修正を加え、プログラムを作成することができた。データの修正に時間を要したため、施設を対象とした介入までには至らなかった。また、新型コロナウイルス感染が5類感染症へと移行したが、研究の進捗には、若干の影響を与えたことは否めない。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度中に、作成したフォローアッププログラムを用いて、施設を限定し介入を開始する予定である。介入方法として は、3ヶ月毎の報告会を行い、活動状況 や課題について話し合いを行う予定である。適宜、インタビューを実施し、フォローアップ介入後の各施設の変化や研修修了者・看 護管理者・医師の意識の変 化を評価し、フォローアッププログラムの効果を検証する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロウイルスの感染拡大により、前年度までの研究の進捗が遅れたため、その影響があった事が理由の一つである。 また、学会発表でのディスカッションを通して、フォローアッププログラムの修正が必要となった点も理由である。 令和6年度は、フォローアッププログラムを用いた介入を改革している。すでに協力施設の選定は終えている。介入する際に必要となる通信機器や交通費等に研究費を活用する予定である。
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