研究課題/領域番号 |
21K10826
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研究機関 | 山梨県立大学 |
研究代表者 |
依田 純子 山梨県立大学, 看護学部, 特任教員 (60279908)
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研究分担者 |
横森 愛子 常葉大学, 看護学部, 教授 (90413210)
浅川 和美 山梨大学, 大学院総合研究部, 医学研究員 (60283199)
横内 理乃 山梨県立大学, 看護学部, 講師 (80811661)
泉宗 美恵 山梨県立大学, 看護学部, 教授 (40468228)
佐藤 悦子 山梨県立大学, 看護学部, 名誉教授 (40279899)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 訪問看護 / 在宅看取り / 家族支援 |
研究実績の概要 |
2023年度においては、前年度に日本在宅看護学会学術集会にて発表した内容をもとに、在宅看取りの体制を整えていく訪問看護師の家族支援の視座の変化を考察し論文を投稿した。 その後は、療養者の死が近づく段階に焦点化し、分析テーマを「訪問看護師が在宅療養者の終焉に向き合う家族に寄り添うプロセス」として、修正版グランデッドセオリーアプローチ(M-GTA) を用いて分析した。その結果、訪問看護師の主な支援プロセスは以下の通りであった。訪問看護師は、療養者の<「家に居たい」思いを主軸に据える>ことを基盤とし、一貫して<家族に関心を寄せる>姿勢を持ち、家族とのコミュニケーションを深める<専門職チーム間の連携>を図っていた。そして<家族の消耗を最小にする>支援を行うとともに、死亡タイミングの説明等によって家族の<在宅看取りの覚悟固め>を支援していた。さらに、家族水入らずの時間づくり等の<療養者の人生を追懐する手助け>を行い、看取り経験を今後の生につなぐといった<在宅での「生の完遂」を尊ぶ>家族支援を行っていた。この結果は、第43回日本看護科学学会学術集会(山口県下関市)にて発表した。 さらに今後、この成果を在宅看取りにおける訪問看護師の実践力強化モデルとして実用化できるように在宅看護専門看護師3名との検討の機会を持ち、内容の精選を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症の影響と現場の多忙が続き、追加データの収集や研究者間でのデータ分析、その後の研究会の開催等がタイムリーにできなかったため
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、在宅看護専門看護師3名から得たデータも加えて分析内容を精査し実践力強化モデルを作成し、その成果を論文として発表する予定である。また、このモデルを訪問看護師に周知し実践への活用を促し、その効果的な点や改善点について評価する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初、3年計画の研究助成を受けたが、コロナ禍で計画の遅れや変更が生じ助成金の支出が予定通りできなかったため。 今後の使用計画としては、データ収集や文字起こしの費用、学会参加費、論文投稿の費用等の支出を予定している。
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