研究課題/領域番号 |
21K10828
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
原田 清美 京都府立医科大学, 医学部, 准教授 (80712934)
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研究分担者 |
森本 昌史 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (10285265)
辻野 睦子 大阪成蹊大学, 看護学部, 講師 (80865634)
関戸 啓子 宝塚医療大学, 和歌山保健医療学部, 教授 (90226647)
吉井 健悟 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (90388471)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | VR / 小児 / 医療安全 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、看護学生の臨床実践能力を支援するため小児看護の医療安全を学ぶVirtual Reality (以下、VR) 教材を開発し、その有用性を検証することである。臨地実習において看護学生は、子どもの特性を理解した上で、子どもの危険リスクを予測し「子どもの安全を守る」視点に気づき、実践できる力が求められる。そこで、臨地実習の臨場感を体感できるVR教材を開発し、小児の医療安全に対する教育効果を検証する。 研究は、3つのステップで実施する。方法としては、1)2021年度臨床場面をイメー ジした小児の医療安全の学習のためのVR教材を開発する。2)パイロット研究として、小児看護学実習を終えた学生に作成したVR教材を視聴してもらい、教材の有用性などの質問紙調査を実施し、VR教材や質問紙を修正する。3)観察研究として、小児看護学実習前の学生にVR教材を視聴してもらい、質問紙調査を実施する。その結果を基に、VR教材が臨地実習前の看護学生に、小児の医療安全技術を習得するために有用であるかを検証する。以下が2022年度の実績である。 小児の医療安全を学ぶ教材開発として、1歳4ヶ月の子どものバイタルサイン技術の場面を設定して、プレVR教材を作成するためのシナリオを作成した。それを基に、研究計画書を作成し、医学倫理審査委員会に承認された。子どもの両親に協力を得て撮影、編集を終え、VR教材を作成した。そのVR教材を研究担当者、研究協力者で確認・修正し、6名の研究協力者にパイロット調査を実施した。その後、本調査の観察研究として、小児看護学実習前にVR教材を使用し、子どもの医療安全への教育を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
小児の医療安全を学ぶ教材開発として、1歳4ヶ月の子どものバイタルサイン技術の場面を設定して、プレVR教材を作成するためのシナリオを作成した。撮影機材360度カメラ、編集用パソコン、ソフトを購入し、使用方法を検討した。その後、撮影環境を整え、カメラの設置場所の確認、アングルの確認などを含め、シミュレーション撮影をした。それを基に、研究計画書を作成し、2022年3月に医学倫理審査委員会に承認された。子どもの両親に協力の依頼を撮影、編集が終了した。作成したプレVR教材を用い、研究担当者、研究協力者で確認・修正した。2022年度6月~7月にパイロット調査を実施した。方法として、京都府立医科大学医学部看護学科の小児看護学実習を終了した3年生もしくは、4年生の学生5~6名に、1歳4ヶ月の子どものバイタルサイン技術の場面を設定したVR教材を視聴してもらう。VR教材の評価として、学習意欲調査票など質問紙調査を実施する。その結果をもとに、VR教材の有用性や問題点について検討した。 その後、2022年9月小児看護学実習前にVR教材を使用し、子どもの医療安全への教育を実施し、48名終了している。
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今後の研究の推進方策 |
2022年9月小児看護学実習前にVR教材を使用し、子どもの医療安全への教育を実施し、48名終了しており、今後2023年5月から43名に実施する予定である。 方法として、京都府立医科大学医学部看護学科の小児看護学実習を行う3年生もしくは、4年生の実習初日に、子どもの医療安全の学習として、1歳4ヶ月の子どものバイタルサイン技術の場面を設定したVR教材を視聴してもらう。VR教材の評価として、学習意欲調査票など質問紙調査を実施している。その結果をもとに、VR教材の有用性や問題点を明らかにする。現在、48名のデータを分析中である。
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次年度使用額が生じた理由 |
理由 小児看護の医療安全を学ぶVirtual Reality (以下、VR) 教材の開発をするために、そのため、現在、VR教材は作成した。再度の撮影ができていない。7月からデータ入力の予定である。 使用計画 今後は、今後7月のデータ収集ができて時点にて、データ入力などの人件費、またVR教材の撮り直しに使用予定である。さらに、学会発表、雑誌の論文掲載を行うための費用にする。
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