研究課題/領域番号 |
21K10829
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研究機関 | 香川県立保健医療大学 |
研究代表者 |
松本 裕子 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 助教 (20633639)
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研究分担者 |
諏訪 亜季子 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 助教 (00571895)
祖父江 育子 広島大学, 医系科学研究科(保), 教授 (80171396)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 看護学 / 生涯発達看護学 / 小児代謝・栄養学 / 発症予防 |
研究実績の概要 |
先天代謝異常症は、2014年拡大新生児マススクリーニングの制度化によって発症前の発見率が向上している。先天代謝異常症児の正常な発育のためには、平常時の急性発作予防、急性発作時の緊急対応の両方が重要であり、家族の専門的な素早い対応が必須である。しかし、先天代謝異常症児の健康管理(疾患管理と発達段階に合わせた育児による発育の促進)に関する研究は少ない。先天代謝異常症児の健康管理方法が十分に検討されていない背景として、診断できる先天代謝異常症が20疾患以上、各疾患が稀少疾患、同一疾患の重症度による個人差、病期(慢性期・急性期・発作時)や年齢・発達による対応の違いがある。 そこで、2021年度は、先天代謝異常症児の健康管理に関する実態を把握し、健康管理に必要な共通の項目を明らかにするため、アンケート調査を計画した。先天代謝異常に関する文献が限られることから、まず慢性疾患の症状コントロール要因に関する文献から、症状コントロールの要因を抽出した。次に、医師へのインタビュー結果から児の症状コントロールに影響していると語られた要因を追加した。現在、これらのアイテムプールを整理し、質問紙を作成中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新興感染症による業務の変更から当初の計画からエフォートの大幅な変更が生じたため。
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今後の研究の推進方策 |
疾患管理と育児支援の両方の視点をもつ健康管理ツールを作成することを目的としている。そのため、現在、計画中のアンケート調査により、①平常時とSick Day時の対応(在宅での治療やモニタリング、子どもの感情への対応等)、②親の疾患・治療(受診頻度や検査データ、医師からの指示内容等)の認識、③子どもの発達状況の認識、について、実態を明らかにし、疾患や治療、年齢による特徴を分析する。 また、2021年度中にデータ分析を終え、疾患管理に関する一部コンテンツの試行を行えるよう準備を進めることで、次年度以降の計画変更を最小限にする。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究全体の遅延により、アンケート調査の開始が遅れ、未使用額が生じた。
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