研究課題/領域番号 |
21K10848
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
金泉 志保美 群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (60398526)
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研究分担者 |
阿久澤 智恵子 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (70596428)
青柳 千春 高崎健康福祉大学, 保健医療学部, 准教授 (10710379)
岡本 奈々子 (松崎奈々子) 東京医科大学, 医学部, 助教 (60761781)
柏瀬 淳 桐生大学, 医療保健学部, 助教 (80898990)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 医療的ケア児等コーディネーター / 役割 / スキル |
研究実績の概要 |
医療的ケア児の数は年々増加している。医療的ケア児とその家族が地域で生活していくためには、地域の資源を適切に活用した支援が不可欠であり、子どもには発達支援や教育という視点も重要であることから多面的な支援が求められる。このような背景から、2018年度より新たに医療的ケア児等コーディネーター養成研修事業がスタートしたが、養成後のコーディネーターが実際にどの程度の実践ができているのかについて評価はされておらず、また、これらの役割を果たすために求められる具体的なスキルについても未確立である。そこでまずは、医療的ケア児等コーディネーターの役割実践の状況を明らかにするための調査を計画した。計画の立案にあたり、医療的ケア児等コーディネーターに関する研究報告はまだほとんどないため、医療的ケア児の支援全体にかかわる関連文献をレビューした。 医療的ケア児等コーディネーターとなる職種として一義的に想定されるのは相談支援専門員であるが、医療の知識のない相談支援専門員にとって、医療的ケア児の相談支援はハードルが高く、実際にかかわっている事業所は限られること、その中でも保健医療と福祉との連携が不十分であることなどが報告されている。また、家族は行政職者とのコミュニケーションに困難さを感じており、うまく社会資源を活用できていない現状もある。ライフステージに沿って概観すると、就学における課題が大きいこと、一方、就学支援に関する報告は非常に少ないことがわかった。医療的ケア児の就学にあたっては、それぞれの立場で児のケアへの考え方が異なることなどから、医療・福祉・教育の多職種の連携が必要不可欠であることが示されており、今後、医療的ケア児等コーディネーターの担う重要な役割の一つと考えられる「就学支援」を、本研究の調査内容に明示することとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19感染状況に応じた実習対応等に時間を要し、研究活動へのエフォート確保が困難であるため。
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今後の研究の推進方策 |
倫理審査承認を目指し、承認後は、学事やCOVID-19感染状況等を踏まえて最適な時期を逃さずに面接調査の計画を立てる。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の遂行が計画よりやや遅れており、当該年度に面接調査を実施できていないため。次年度に、面接調査のための通信費・交通費・反訳費として使用する。
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