研究課題/領域番号 |
21K10870
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研究機関 | 関西国際大学 |
研究代表者 |
齋藤 益子 関西国際大学, 保健医療学部, 教授 (30289962)
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研究分担者 |
濱嵜 真由美 宮崎県立看護大学, 看護学部, 准教授 (90352335)
松永 佳子 東邦大学, 看護学部, 准教授 (70341245)
小河原 みゆき 関西国際大学, 保健医療学部, 講師 (00636061)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 産後期 / アセスメント内容 / 産後ケアの内容 / 面接調査 |
研究実績の概要 |
産後の母子を支援する根拠となる助産診断Ⅱついて、実際にケアしている助産師はどのような産後ケアを提供しているのか、そのケアの根拠となる産婦のアセスメントはどのようにしているのか、研究者らが示している診断名や診断指標について、現場では活用できるのか、などについて、施設で働いている助産師を対象として半構成的面接による調査を行った。インタビューノ対象者は、東京都内の施設の助産師4名、神奈川県1名、兵庫県内施設の助産師2名、宮崎市内の施設の助産師1名の合計8名である。 勤務している施設は、総合病院2名、産科単科施設3名、産後ケアセンター1名、助産院2名 であった。提供されているケアは、休息・入浴・乳房ケア・育児技術の練習、アロマセラピー・ホットパック・足浴・マッサージなどで、施設による違いはなかった。産科施設のなかには保育士の育児相談を入れているところがあった。 ケア提供時に大切にしていることは、母親の気持ちや希望に沿ってケアし、母親の行ってきたことを否定せず、頑張りを認め、母親らしい育児が出来る様に、環境を整えることであった。ケアをするに際しては、疲労状態、発言や表情、睡眠排泄など生活リズム、家庭環境やメンタル面など幅広く母親の情報を得ていたノ担当も必要で、産後ケアに集中できない状況があり、施設の方針が助産師の価値観と食い違い、母親へ戸惑いを与えることもあり、助産師の悩みになっていた。事前の情報収集した後、カンファレンスを行い、ケア方針をきめたりしているが、他施設との情報交換や合同カンファレンスの機会があれば参加したいとの意見も見られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1年目に予定していたインタビューが終了し、次の質問紙の作成に活用できて調査の準備が整った。2年目予定の質問紙調査について、現在、研究計画書を研究倫理委員会に提出しており、倫理審査が終了したら、グーグルフォームによる質問紙調査を実施する予定である。10月までには回収でき分析に入ることができる。現在の進捗状況は順調である。
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今後の研究の推進方策 |
助産診断名の開発に関するセミナーを6月、7月、9月、10月に予定している。セミナーでは診断名・診断指標についての理解を問い、参加者からの意見を取り入れて、診断指標のブラッシュアップに努めたい。 また、質問紙調査は記述統計を行った後、各診断名ごとに診断指標の一つずつを見直し、因子分析など統計処理をすることで、診断指標の信頼性・妥当性を検証していく。 出来れば、2月頃までには、報告書を作成して、学会などで公表していきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナのため、研究分担者との打ち合わせを殆どZOOMで行ったため、交通費の使用が無かった。2022年度は、対面での会議や、セミナーの開催などを行うので、移動に伴う交通費やセミナー講師への謝礼として使用する予定である。
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