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2022 年度 実施状況報告書

産後期における助産診断名の開発と信頼性・妥当性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 21K10870
研究機関関西国際大学

研究代表者

齋藤 益子  関西国際大学, 保健医療学部, 教授 (30289962)

研究分担者 濱嵜 真由美  宮崎県立看護大学, 看護学部, 教授 (90352335)
松永 佳子  東邦大学, 看護学部, 准教授 (70341245)
小河原 みゆき  関西国際大学, 保健医療学部, 講師 (00636061)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード産後期 / 診断名・診断指標 / 妥当性の検証
研究実績の概要

産後期の助産診断名および診断指標について、全国の産後ケア施設に所属する助産師を対象にその妥当性についての意見を聞くために調査を実施した。質問紙は、診断名、定義、診断指標について、夫々に「妥当である、どちらかといえば妥当である、どちらかといえば妥当でない、妥当でない」の4件法にて行った。調査期間は令和4年8月~令和4年11月末日迄で、77名の助産師から回答を得た。回答した助産師の勤務経験年数は平均18.0年、産後ケア施設での経験年数は10.3年であった。
勤務先は病院42名(54.5%) 、診療所14名(18.2%) 、助産所13名(16.9%)であった。診断名、定義、診断指標について「妥当でない」と回答したものはみられなかった。「どちらかというと妥当でない」との回答があったのは、「産後の日数と月数の表現」、「排便のリズム」、「乳房の状態の定義」、「乳房の発熱」、「児の月齢と日齢」、「児の排便と熱感」、育児に向き合う姿勢の「児を愛称で呼んでいる」、「家族内行事を大切にしている」などであった。これらについては、頂いた意見を元に修正していきたい。
産後ケア施設で実際に行っているケアは、乳房ケア72名(94.7%),個別指導65名(85.5%)が多く、休息のためが66名(86.8%)であった。育児支援として、体重測定、授乳、沐浴などを行っていた。
これらの結果を踏まえて、産後期の診断名、定義、診断指標について加筆修正していく予定である。また、この結果の一部はICMにて報告する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

産後ケア施設の施設長あてに依頼文を出し、施設長から勤務している助産師に質問紙の調査依頼をして頂く形で調査した。産後ケア施設約200施設に依頼したが、間接的な依頼となり、コロナ禍での調査ということもあって、有効回答が77名であった。回答者の多くは診断名・診断指標について「妥当である」との意見であり、妥当性は確認できた。
当初の回答者が40名足らずであり、再度回答の催促をハガキにて行ったが、少し増加したのみであった。項目数も少なかったので、今回は77名で妥当性は確認できたので、良しとした。

今後の研究の推進方策

今回の結果を、分担研究者と検討して、産後期の診断名を確定する。今後検討予定の分娩期の健康生活診断についても整理して、公表しているマタニティ診断名として「マタニティ診断ガイドブック、実践マタニティ診断の改訂に向けて作業を進めていくことにする。
今後は、分娩期の健康生活診断名の評価、並びに思春期の診断名について検討を開始したので、今回の結果を踏まえて進めていきたい。

次年度使用額が生じた理由

ICM国際助産師連盟学術集会への参加を予定していたため、参加費約12万、旅費交通費約30万が必要であった。
次年度はその費用と併せて、国内学会への参加、分担研究者とのセミナーの開催などを予定している。

  • 研究成果

    (19件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (13件) (うち招待講演 4件)

  • [雑誌論文] 産婦の満足度を高める助産師の関わりに関する文献検討2023

    • 著者名/発表者名
      高橋里佳、齋藤益子、中島通子、小河原みゆき
    • 雑誌名

      日本助産診断実践学会誌

      巻: 5(2) ページ: 45-53

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 母乳育児を行う母親のニーズに関する文献検討2023

    • 著者名/発表者名
      堤綾子、齋藤益子、中島通子他
    • 雑誌名

      日本助産診断実践学会誌

      巻: 5(2) ページ: 54-59

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Exploratory study on Self-esteem and Reproductivity Self-assessment in Adolescents2022

    • 著者名/発表者名
      Taeko MATSUYAMA、 Masuko SAITO
    • 雑誌名

      日本生殖心理学会誌

      巻: 8(!) ページ: 29-36

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 先天性心疾患をもつ女性が受けてきた妊娠・出産に関する情報提供と希望する情報2022

    • 著者名/発表者名
      田所潤子、齋藤益子
    • 雑誌名

      日本生殖心理学会誌

      巻: 8(2) ページ: 25-31

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 思春期前及び思春期の男子を分析対象とした性教育に関する文献レビュー2022

    • 著者名/発表者名
      菅井敏行、齋藤益子、木村佳秀
    • 雑誌名

      日本生殖心理学会誌

      巻: 8(2) ページ: 61-65

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 青年期の性の自己決定尺度の開発2022

    • 著者名/発表者名
      松山妙子、齋藤益子
    • 雑誌名

      日本生殖心理学会誌

      巻: 8(2) ページ: 14-24

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 中学生に対する性教育教材の開発と評価-性感染症予防の視点から2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤益子
    • 学会等名
      第63回日本母性衛生学会学術集会
  • [学会発表] 青年期の性の自己決定尺度の開発2022

    • 著者名/発表者名
      松山妙子、齋藤益子
    • 学会等名
      第63回日本母性衛生学会学術集会
  • [学会発表] 産婦が満足する具体的なケアと関わり方に関する検討ー助産ケアの場面の観察と聞き取りから2022

    • 著者名/発表者名
      高橋里佳、齋藤益子
    • 学会等名
      第63回日本母性衛生学会学術集会
  • [学会発表] 生と性の教育ーいのちの大切さをどう伝えるか2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤益子、川島広江、菅井敏行、松山妙子
    • 学会等名
      第63回日本母性衛生学会学術集会
    • 招待講演
  • [学会発表] 妊娠期~産後期の継続した助産ケアを考える2022

    • 著者名/発表者名
      濱嵜真由美、鈴木令佳、志村智絵、齋藤益子
    • 学会等名
      第63回日本母性衛生学会学術集会
    • 招待講演
  • [学会発表] 特別講演 新しい助産診断名の開発2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤益子
    • 学会等名
      第5回日本助産診断実践学会学術集会
    • 招待講演
  • [学会発表] 教育講演 臨床推論2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤益子
    • 学会等名
      第5回日本助産診断実践学会学術集会
    • 招待講演
  • [学会発表] 産後ケアを提供する熟練助産師の観察の視点2022

    • 著者名/発表者名
      松永佳子、齋藤益子、濱嵜真由美他
    • 学会等名
      第5回日本助産診断実践学会学術集会
  • [学会発表] 母乳育児支援に対する母親のニーズに関する文献検討2022

    • 著者名/発表者名
      丸尾綾子、齋藤益子、中島通子他
    • 学会等名
      第5回日本助産診断実践学会学術集会
  • [学会発表] 産婦の満足度を高める助産師の関わりに関する文献検討2022

    • 著者名/発表者名
      高橋里佳、齋藤益子
    • 学会等名
      第5回日本助産診断実践学会学術集会
  • [学会発表] 性教育における男子児童・生徒を対象とした調査研究の動向ー文献的検討から2022

    • 著者名/発表者名
      菅井敏行、齋藤益子、木村好秀
    • 学会等名
      第5回日本助産診断実践学会学術集会
  • [学会発表] 自治体が行う子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)定期接種再開後の接種対象者への個別周知に対するCOVID-19流行の影響2022

    • 著者名/発表者名
      菅井敏行、齋藤益子、
    • 学会等名
      日本性感染症学会第35回学術大会
  • [学会発表] 小学校6年生から高校1年生相当の女子の保護者を対象としたHPVワクチンに対する意識調査2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤益子、松山妙子、菅井敏行、川名敬、三鴨廣繁
    • 学会等名
      日本性感染症学会第35回学術大会

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公開日: 2023-12-25  

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