研究課題/領域番号 |
21K10870
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研究機関 | 関西国際大学 |
研究代表者 |
齋藤 益子 関西国際大学, 保健医療学部, 教授 (30289962)
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研究分担者 |
濱嵜 真由美 宮崎県立看護大学, 看護学部, 教授 (90352335)
松永 佳子 東邦大学, 看護学部, 准教授 (70341245)
小河原 みゆき 関西国際大学, 保健医療学部, 講師 (00636061)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 産後期の助産診断名 / 経過診断 / 健康生活診断 |
研究実績の概要 |
産後期の助産診断名と診断指標の原案を作成し、全国の産後ケア施設に勤務する助産師145名を対象に質問紙調査を行った。助産師84名から回答を得た。対象者の平均経験年数は14.8年、病院勤務45.2%、診療所26.2%であった。母親の状態の診断名として健康、情緒、育児に向き合う姿勢の3診断名、児の状態として健康状態、発育発達の2診断名、養育環境として家族関係、役割の調整、安全の3診断名を提案した。母親の状態として乳房の状態が追加されれた。また、マタニティ診断の類型に併せた方が良いとの意見が聞かれた。そこで、経過診断として、産後の月数、母の身体的状態、乳房の状態、児の生後月数、児の健康状態の4つの診断名に整理され、健康生活診断として、情緒、家族関係、役割調整、育児に向き合う姿勢、安全に対する配慮の5つの診断名に整理された。診断指標の殆どは、関連する診断名に移行して殆どが使用できた。調査結果は第5回日本助産診断実践学会の学術集会(2022年9月)において発表し、論文として公表した(日本助産診断実践学会誌第3巻2号、2021.3)。 2022年から、マタニティ診断の類型に併せて、診断名を改めて検討し、経過診断4つ、健康生活診断は、基本的生活行動を、食事、排泄、睡眠・休息、動作・運動、清潔の5つの診断名、精神心理的生活行動として、情緒、不安への対処、出産の需要、社会的生活行動として、役割、パートナーとの関係、家族関係、支援体制、役割の調整、出産育児行動として対処行動、育児状態、乳房の自己管理、授乳行動、愛着行動の診断名を作成して、整理している。 この新しい診断名について、2025年の学会にて報告する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新しい診断名がほぼできた。6月に2回会議を開いて研究メンバーと内容の検討を行い、加筆修正する。10月から12月で最終的な原案を決定して、適切性について産後ケア施設の助産師の意見を聞き、マタニティ診断の産後期の診断名として確定する。
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今後の研究の推進方策 |
最終決定した診断名について、第7回日本助産診断実践学会(2025年3月予定)において報告し、会場の意見を得る。その結果で加筆修正し、最終版を「マタニティ診断ガイドブック」の第7版として医学書院から改訂版を出版する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
診断名の最終確定に向けた検討を継続して行い、2025年で決定するために分担研究者との打ち合わせ、新しい診断名を学会で発表するための旅費、産後ケア施設の助産師に対する聞き取り調査などに使用します。
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