研究課題/領域番号 |
21K10876
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
早狩 瑶子 弘前大学, 保健学研究科, 助教 (30634711)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 妊婦 / 腰痛 / 骨盤傾斜角度 / 胸椎後彎角度 / 腰椎前彎角度 / 足部アーチ高率 / 足底接地面積比率 |
研究実績の概要 |
妊娠期の腰痛は約50~70%の妊婦が経験する代表的な不快症状である。本研究では、妊娠中の腰痛の発症要因の一つとされている妊娠経過による姿勢の経時的変化と妊娠期に発症する腰痛との関連を明らかにすることを目的とし、妊娠初期・中期・後期に妊婦の脊柱アライメント(胸椎後彎角度、腰椎前彎角度)、骨盤傾斜角度、足底接地面積比率、足部アーチ高率を測定し、併せて妊娠期に発症する腰痛についての質問紙調査を行っていた。 2022年度は、新型コロナウィルス感染症による妊婦への影響を懸念し、妊婦を対象としたデータ収集を自粛した。妊娠期の女性の姿勢や足部の特徴を検討するにあたって、妊娠していない女性の姿勢や足部の特徴と比較する必要性があり、女子大学生を対象とした姿勢と足部の測定調査を実施した。女子大学生13名を対象に、脊柱アライメント(胸椎後彎角度、腰椎前彎角度)、骨盤傾斜角度、足底接地面積比率、足部アーチ高率を測定した。その後、妊婦を想定して疑似体験のできるジャケットを着用してもらい、立位姿勢の状態で、再度同じ測定を行った。その結果、妊婦を想定して疑似体験のできるジャケットを着用したときの姿勢と足部は、着用前と比較して有意に変化しており、ジャケットの物理的負荷によって脊柱アライメントの彎曲の増強や足部アーチの低下が認められた。この変化は、妊娠期の女性の妊娠経過による姿勢と足部の特徴とは異なっていることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症の母児への影響を考慮して、妊婦を対象としたデータ収集は自粛したため。
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今後の研究の推進方策 |
これまで収集したデータを分析し、速やかに論文として成果を発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染症による対象者への影響を懸念して、当初の予定通りにデータ収集を実施できなかったため。次年度は学会発表や論文の作成に必要な費用を使用する予定である。
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