研究課題/領域番号 |
21K10912
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
吉村 澄佳 高知大学, 教育研究部医療学系看護学部門, 講師 (30533096)
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研究分担者 |
豊永 昌彦 大阪学院大学, 情報学部, 教授 (40346705)
森 雄一郎 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 教授 (50274361)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 分娩介助 / 会陰保護 / シミュレーター教材 / 圧力測定 / 技術評価 |
研究実績の概要 |
本研究は,会陰保護時の分娩介助者の手の保護動作を数値化することで,手技習得に特化したシミュレーション教材の開発を目的としている. 初年度に行った予備実験の結果から,研究グループが開発したセンサーグローブは,圧力センサーを用いて会陰保護の手技を評価することを可能とするものではあった.しかしながら,圧力測定の部位が適切であるか否かを確認するという課題が残っていた.そのため,本年度は,先行研究をもとにもう1組のセンサーグローブを作成し,研究グループによる予備実験を行った.その結果からそれぞれのセンサーグローブの相違と類似を検討し,センサーグローブのセンサー位置を最終決定した.加えて,センサーグローブの圧力測定において,データの精度に関連する不備を発見した.そのため,圧力センサーの貼付状況など影響要因を検討し,圧力センサーのグローブへの貼付方法の改善と調整と確認を返して機器を調整した.その後,修正した機器を使用して,助産学生と助産師の各8名から,研究グループが開発した,自動児頭娩出モデル装置を使用した会陰保護手技実施の実験に参加してもらい,手指の圧力データを収集した. 初年度から本年度までの機器の開発と検討を踏まえ,研究成果を以下の内容でまとめて,学会での発表等を計画しているところである.①会陰保護技術習得のための自動児頭娩出モデル装置の開発 ②会陰保護の手技習得のために主要となる手指部位の検討 ③自動児頭娩出モデル装置の娩出速度の検討.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初の計画では,今年度中に助産師学生と助産師から収集したデータそれぞれ分析し,特徴を抽出して比較する計画であった.しかしながら,予備実験で生じた機器の精度に関する問題の改善はおろそかにできないため,計画にはない機器の修正と調整に時間を費やすこととなった.その結果,データ収集が遅れたことで本年度計画していたデータ分析の実施に着手できていない.
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今後の研究の推進方策 |
本年度はデータ分析を進め,助産学生と助産師の手技特徴を明らかにし,本機器のシミュレーター教材として有効性を検証していく.
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次年度使用額が生じた理由 |
研究がおくれているため,次年度は圧力測定の結果からシミュレーター教材として使用できる機器の製作を行うために助成金を使用する予定である.
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