研究課題/領域番号 |
21K10917
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研究機関 | 和洋女子大学 |
研究代表者 |
石川 紀子 和洋女子大学, 看護学部, 准教授 (70312965)
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研究分担者 |
前田 留美 東京医科大学, 医学部, 准教授 (60341971)
西野 郁子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (80279835) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 小児看護 / 配属異動 / 継続教育 / 現任教育 / シュミレーション教育 |
研究実績の概要 |
本研究では、成人病棟での実務経験のある看護職が配属異動後に小児看護に新たに携わる際の教育プログラムを開発することを目指している。教育プログラムは、eラーニング教材による自己学習とシミュレーション教育による集合教育の2部構成としており、2023年度はシュミレーション教育で用いるシュミレーションシナリオの開発に取り組んだ。 シミュレーション教育に先立ち、eラーニング教材では、先行研究をもとに共同研究者間で検討を行い、学習ニーズが高いと考えられる「乳幼児の全身状態の観察」「乳幼児の身体的生理的特徴」「乳幼児のバイタルサイン測定を行うための工夫」「点滴をしている小児の看護」「プレパレーション」「入院している子どものストレスと看護」「入院している子どもの家族のストレスと看護」の7項目を学習する。これらの自己学習を踏まえて、シミュレーション教育では学習内容を統合し、実践する場面として①啼泣し続ける乳児、②処置を嫌がる幼児、③付き添いをしている母親への対応の3場面を想定し、シミュレーションシナリオを作成した。 シナリオはNational League for Nursing(全米看護連盟)の「Simulation Design Template」、ならびに日本看護シミュレーションラーニング学会の「INACSLベストプラクティススタンダード」に基づいて、3場面を通じて学習内容を実践の場面で考え実践するようにシナリオ案を作成した。シナリオ案作成後、アルファテスト(教育者が学習者役となったテスト)、ベータテスト(シナリオ作成に携わっておらず、学習者に近い立場の者によるテスト)を行った。2つのテスト結果をふまえ、シナリオ案の追加・修正を行い、最終的にシナリオを完成させた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Covid-19の感染拡大に伴い2021~2022年度に計画していた調査が進まなかったことに伴い、当初計画の実施に遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
研究全体の最終段階として、教育プログラムの実用化の検討にむけた調査を実施していく。実務経験があり小児看護に新たに携わる看護師を対象に、開発した教育プログラム実施し、学習による効果について調査を行っていく。調査結果を踏まえて、教育プログラムの実用化に向けた修正を行うと共に、活用方法についても検討を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
作成した教育プログラム評価のための調査を計画しているが、研究全体の遅れが生じており、調査を実施することができなかったことから、調査のための旅費、対象者への謝金、逐語録作成のための費用等を使用できなかったため、次年度使用額が生じた。 次年度は、教育プログラムの実施とその効果を検討するための調査を進めていくため、対象者募集のための費用や調査実施のための費用、関連資料の入手や研究会議のための費用を使用していく。また現段階での研究成果を関連学会で公表し、関係者との意見交換を行うことを計画しており、学術集会参加のための費用や旅費を使用していく。
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