本研究は、妊娠期および産後における夫婦のストレスコーピング(dyadic coping)とうつ症状との関連を明らかにすることを目的とした。妊娠期および産後において、妻が認識するdyadic copingは妻のうつ症状に関連した。また産後、妻および夫が認識するdyadic copingは夫のうつ症状に関連した。産後、妻および夫はdyadic copingが妊娠期より減少したと認識し、妻においてはdyadic copingに対する評価も低下した。よって今後は、dyadic copingに対する評価に関連する可能性のある夫婦の公平感や夫婦の認識の一致の視点を含めて、うつ症状との関連を探索していく。
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