研究課題/領域番号 |
21K10940
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研究機関 | 公立小松大学 |
研究代表者 |
久司 留理子 公立小松大学, 保健医療学部, 助教 (70881994)
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研究分担者 |
坂本 めぐみ 公立小松大学, 保健医療学部, 教授 (50279577)
山田 貴代 公立小松大学, 保健医療学部, 講師 (40453063)
木村 誠 公立小松大学, 国際文化交流学部, 准教授 (00410390)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 社会的ハイリスク妊婦 / 特定妊婦 / 切れ目のない支援 |
研究実績の概要 |
社会的ハイリスク妊婦を支援する専門職の認識を明らかにすることを目的として、2021年7月から12月に、社会的ハイリスク妊婦を支援する専門職7名を対象に半構造化面接を行った。専門職の内訳は、医療機関に勤務する助産師2名、地域で活動している開業助産師2名、行政・公立の保育所に勤務する保育士3名である。面接内容は、社会的ハイリスク妊婦の対応で困難と感じている事項、効果的と感じている支援内容、支援を成功させる為の方策等である。面接内容は逐語録に起こし、内容分析を行った。結果は、助産師は妊婦と積極的に関わる機会が少ないと感じていた。しかし、関わる時には妊婦に触れ、ゆっくり時間を取って話を聞く等助産師として、妊産婦と女性を支える専門職として自信を持って支援にあたっていた。保育士は精神疾患を持つ妊婦への対応、言動の意味が理解できない母親との関わりや対応に困難感を抱いていた。しかし、保育所での母親との関係構築による母親同士の交流の橋渡しや、ベテラン保育士の活用による母親の支援という保育士の立場を活かした支援を見出していた。考察として、助産師、保育士は其々の専門職の特徴を活かした支援を行っている。しかし其々の専門職故の課題があり、目の前の妊婦への対応で精一杯の状況である。妊娠前から子育て期までの切れ目のない支援に向け、さらに他の専門職の認識と支援の実態を明らかにして、各専門職間の理解と連携が求められる。 本研究の分析内容は、2022年9月9~10日に開催される第63回日本母性衛生学会学術集会に発表予定でエントリー済である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
専門職の認識の調査に於いて保健師の認識を調査予定であったが、covid-19により保健所での研究了解が得られず未実施である。又、一般の方の認識を商業施設の従業員を対象に調査予定であったが、covid-19により依頼を遠慮した。いずれも2022年度に調査予定である。
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今後の研究の推進方策 |
社会的ハイリスク妊婦への面接は予定通り2022年度に実施予定で、2021年度の遅れを挽回できると考える。
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次年度使用額が生じた理由 |
covid-19の影響により面接調査が予定数実施出来なかったことにより、協力機関・専門職者・一般の方(商業施設の従業員)への謝礼、データ整理等が予定額より減額となっている。又、各種学会への参加がオンライン参加となり旅費の減額に繋がっっている。 withコロナ政策に伴い2022年度は2021年度に予定していた面接調査を追加で実施する。又、学会参加については、リアル開催される学会は現地参加する。
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