研究課題/領域番号 |
21K10969
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研究機関 | 富山県立大学 |
研究代表者 |
清水 暢子 富山県立大学, 看護学部, 講師 (20722622)
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研究分担者 |
松永 昌宏 愛知医科大学, 医学部, 講師 (00533960)
長谷川 昇 同志社女子大学, 看護学部, 特任教授 (10156317)
馬場 雄司 京都文教大学, 総合社会学部, 教授 (10238230)
梅村 朋弘 愛知医科大学, 医学部, 講師 (10401960)
井階 友貴 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (10554777)
山田 恭子 佛教大学, 保健医療技術学部, 教授 (20191314)
望月 美也子 京都文教短期大学, 食物栄養学科, 准教授 (20367858)
加藤 真弓 愛知医療学院短期大学, 理学療法学専攻, 教授 (90512856)
坪内 善仁 奈良学園大学, 保健医療学部, 助教 (90849473)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | エンターテインメントケアプログラム / ムーブメントミュージックセラピー / タイ高齢者 / 認知機能低下予防 / 介護予防教室 / オンライン介護予防教室 / 脳血流量 / ビタミンD |
研究実績の概要 |
本研究はタイ北部の伝統舞踊の動きを基にしたエンターテインメント・ケアプログラムを作成し、タイ農村部のMCI高齢者に3ヶ月(週1回60分)を2年間実施し、その介入前後の脳血流量、認知機能、身体機能変化を追跡する予定であった。2021年、2022年とタイ、チェンマイでは厳しロックダウンが続く中、高齢者サロンでの介入研究が難しい状況であった。そこで、愛知県長久手市と共同で、オンラインによるムーブメントミュージックセラピー(MMT)を実施し、オンラインによる介入と対面で行う介入とでその効果を比較した。ところが、介入実施の1か月後、愛知県でもコロナ感染が広がり、2か月間に渡り、高齢者サロンが中止、研究による介入も中止を余儀なくされた。その後、教室は再開され、3か月のうち残りの1か月を実施したが、オンライン、対面どちらの参加者にも介入による効果がみられず、逆に認知機能の低下が見られた。その後引き続き3か月間、対面でのMMTを実施し、認知機能の有意な改善がみられた。 また、日本側で行った調査結果より、緯度の異なる3つの地域の結果を取り出し、宇治市(n=23、京都府、北緯34.53度)、永平寺町(n=30、福井県、北緯36.06度)、七尾市(n=26、石川県、北緯37.02度)、これらの被験者の25OHD値を、25OHD欠乏症の有病率と緯度、25OHDの骨格筋量と25OHDレベルとで、ピアソン相関係数を用いて評価した。結果は25OHDの不足・充足比は、緯度と有意に関連していた(χ2=7.919、p= 0.019, φ= 2)。緯度の程度と25OHDの有病率の間に正の相関が見られた。これらの事実は、デイサービスにおいて積極的な日光浴を採用する必要性を示しており、特に、冬場や高緯度の施設では、サルコペニアを予防するために有効であることが明らかとなった。今後、日照時間が長いタイ高齢者の25OHDレベルと日本の高齢者結果との比較、サルコペニア高齢者との関係も検証していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
日本側でのムーブメントミュージックセラピーによる介入実験は着実に進んでいるが、タイ側の介入実験が遅れている。週1回ペースでの介入実施が出来ていない。タイ側研究と打ち合わせをし、介入可能な高齢者サロンの選択は終了している。あとは令和5年度に向けて、週1回ペースでの介入時間を確保できるよう話を進めていく予定。
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今後の研究の推進方策 |
タイ北部の伝統舞踊の動きを基にしたエンターテインメント・ケアプログラムを作成し、タイ農村部の経度認知機能障害(MCI)高齢者に3ヶ月(週1回60分)を実施する。その介入前後の脳血流量、認知機能、身体機能変化を測定し、識字率や教育水準が中高程度の日本の農村部の高齢者サロンで実施されているムーブメントミュージックセラピープログラムとでその効果を比較していく。さらにタイ高齢者の介入調査結果から日本側高齢者データとの比較を行い、特に生化学検査で明らかとなったビタミンD(血液検査)の違いや二重課題実施中の認知機能、脳血流量活性の違いにつて何が要因になっているのかについて分析を進める。介護予防プログラムである、エンターテインメント・ケアプログラムの効果が参加した対象者に目に見える様なフィードバック方法とその継続意欲を支援していく方法を引き続き検討していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和4年度に予定していたタイ側での高齢者サロンにおけるエンターテインメントケアプログラムによる介護予防を検証するための介入とその効果の検証が、チェンマイ県のコロナ禍による厳しいロックダウンの影響で実施できていない。引き続き令和5年の実施に向けて準備を進めている最中である。
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