研究課題/領域番号 |
21K10984
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
中田 ゆかり 金沢医科大学, 看護学部, 准教授 (30647615)
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研究分担者 |
森河 裕子 金沢医科大学, 看護学部, 教授 (20210156)
角谷 寛 滋賀医科大学, 医学部, 特任教授 (90362516)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 睡眠 / 睡眠呼吸障害 / 労働生産性 / 特定保健指導 / メタボリックシンドローム |
研究実績の概要 |
産業保健の現場において,睡眠の良否は労働生産性と直結しているといっても過言ではない。睡眠障害はうつ病や生活習慣病などのリスクにとどまらず,労働生産性を低下させる。SASの治療により,仕事の離脱行動が減少するとの報告もある。日本のSAS患者数は400~500万人と推定されており,男性では40~50歳代が半数以上を占めることから,職域では非常に重要な健康課題といえる。さらに,日中の眠気,集中力の低下等のSASの自覚症状による作業効率の低下や労働災害などのリスク増大,SASによる仕事の離脱行動との関連も報告されている。SASは肥満と関連があり,特定保健指導対象者はメタボリックシンドローム該当者および予備群であることから,SASの有病率も高いことが予測される。そのため,特定保健指導対象者に対し,自身の睡眠データを用いて保健指導を行うことで,従来に比べ行動変容が強化され,メタボリックシンドロームの改善がより促進し,その結果SASも改善され,労働生産性が向上することが期待できる。 そこで,本研究の目的は,①メタボリックシンドローム(予備群を含む)を有する男性労働者を対象に,睡眠評価装置等を用いて睡眠時無呼吸症候群(以下,SAS)の有無等の睡眠状態を評価し,労働生産性との関連を明らかにすること,②メタボリックシンドローム(予備群を含む)の改善がSASを改善するか否かを明らかにすること,③SAS,SAS前状態の改善が「労働生産性の向上」につながるか否かを明らかにすることである。研究対象者は,企業1社に勤務するメタボリックシンドロームを有する男性労働者約150名とした。 令和3年度はCOVID-19の影響で研究協力企業の協力が得られず,データ収集ができなかったが,研究実施方法やデータ収集方法の再検討を行った。また,倫理審査承認済みであり,jRCTでの臨床研究実施計画番号も取得済みである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和3年度は,①研究対象者への同意取得,②特定保健指導開始前のデータ収集,③②のデータから労働生産性と睡眠との関連分析により労働生産性の要因解明,を予定していた。しかし,COVID-19の影響で研究協力が得られていた企業でのテレワークの実施等で研究実施方法について再検討を図ることとなった。結局,当該企業での研究協力が得られなくなったため,研究開始がやや遅延となっている。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度中に研究協力企業を決定し,令和3年度に予定していた①研究対象者への同意取得,②特定保健指導開始前のデータ収集,③②のデータから労働生産性と睡眠との関連分析により労働生産性の要因解明,を行う予定である。なお,すでに倫理審査承認済みであり、jRCTでの臨床研究実施計画番号も取得済みであるため,研究協力企業が決定し次第研究開始は可能である。 ただし,COVID-19関連の影響により研究の進捗に支障が出る状況が考えられるが,状況を見極め準備をすすめていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和3年度は,研究実施するうえでの機器や必要物品の購入等のために助成金を使用した。コロナ禍により当初の予定通りにデータ収集を行えず,研究協力者への研究機器の配送費や謝金を使用することができなかったため,次年度使用額が生じた。 令和4年度は研究協力者への研究機器の配送費や謝金,学会発表旅費,英文翻訳料等に使用する予定である。
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