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2023 年度 実施状況報告書

笑いとオキシトシンの効果に着目した健康寿命延伸法開発の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K10992
研究機関山形大学

研究代表者

櫻田 香  山形大学, 医学部, 教授 (60312732)

研究分担者 今田 恒夫  山形大学, 医学部, 教授 (60333952)
上野 義之  山形大学, 医学部, 教授 (70282126)
松田 友美  山形大学, 医学部, 教授 (90444926)
牧野 直彦  山形大学, 保健管理センター, 教授 (10323164)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードオキシトシン受容体 / 笑い / コホート研究
研究実績の概要

下垂体後葉ホルモンであるオキシトシン(OXT)は、子宮収縮と分娩に関与していることがよく知られているが、OXTはまた、社会的結合や愛着とも関連することが報告されている。最近の研究では、オキシトシン受容体(OXTR)遺伝子多型が社会的行動に影響を及ぼすことが示されている。先行研究において、申請者は山形県コホート研究において、笑いの頻度の減少が身体活動の低下や配偶者のいない生活と関連していることを示した。本研究では、これらの社会的行動がOXT/OXTRシグナル機能障害に関連していると推測し、山形コホートにおいて、OXTR遺伝子多型と笑いの頻度との関連を検討した。研究では、山形県で毎年実施されている健康診断を受診した40歳以上の2042人を対象とした。合計53個のOXTR遺伝子のSNPについて解析した。年齢、性別、脂質異常症、喫煙、配偶者の有無で調整した多変量ロジスティック回帰分析により、OXTRのバリアントrs918316が笑いの頻度が少ない遺伝的危険因子であることが同定された。研究参加者のOXTR遺伝子で調べた53のSNP間の連鎖不平衡を行った。rs918316と他のSNPとの間に強い連鎖不平衡関係は認められなかった。これらの知見は、さらなる研究が必要ではあるが、OXTR多型が一般日本人集団における笑いの頻度と関連している可能性を示唆している。この結果について、現在論文投稿中である。上記のSNPsについて高畠コホートによって予後との関連を解析したが、SNPsと予後に関連は認められなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

オキシトシン受容体SNPsの解析は順調に進んでいるが、検診対象者の唾液中のオキシトシン測定のプロトコール確立に時間を要している。

今後の研究の推進方策

研究協力者にアドバイスを仰ぎ、唾液オキシトシン測定プロトコールの早期確立を目指す。オキシトシン受容体SNPs解析対象者数を増やして、笑う頻度や社会行動、予後との関連をさらに解析する。

次年度使用額が生じた理由

唾液オキシトシン測定の実験プロトコールの確立に時間がかかったため、次年度より実際の測定を開始する予定である。このため次年度も試薬等を購入する必要がある。

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公開日: 2024-12-25  

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