研究課題/領域番号 |
21K11013
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研究機関 | 東京純心大学 |
研究代表者 |
山本 君子 東京純心大学, 看護学部, 教授 (00622078)
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研究分担者 |
平川 美和子 弘前医療福祉大学, 保健学部, 教授 (50775244)
塚本 都子 東京純心大学, 看護学部, 教授 (90639684)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 退職後看護師 / 認知症高齢者 / 急性期病院 / 見守り / 話し相手 / ボランティア |
研究実績の概要 |
急性期病院入院中の認知症高齢者を対象としたボランティア活動のシステム構築開発に向けて取り組んだ。COVID‐19の感染症拡大対策として知識のある急性期病院で勤務した経験のある退職看護師に協力を得てボランティア活動を実施した。時期は、令和4年12月~令和5年2月の3か月間の介入である。急性期病院の看護部長の協力のもと病棟師長から入院中の認知機能低下している高齢者を選定してもらい、1日3名~5名のボランティアが、午前10:00~11:00までと14:00~15:00の2回に分けて、見守りと話し相手を40分~60分間実施した。認知機能低下した高齢者に話し相手の前後に自律神経活動解析を実施した。また、退職看護師のボランティア後にインタビューを実施した。 令和5年8月 Asia Society of Human Servuces Congressにて発表した。内容は、退職看護師の傾聴を受けた高齢者の自律神経活動解析からストレス状況を評価した。TAS9VIEWを用いて心拍変動を測定した。自律神経活動のパラメーターの評価では、傾聴によってストレスが緩和する傾向を示し、BPSDの出現がなかったことが明らかになった。退職看護師による傾聴は認知機能低下した高齢者のストレスを緩和する方法として有用であることが分かった。 令和5年12月日本看護科学学会学術集会にて発表した。内容は、新型コロナウイルス感染症バンデミック前(以下コロナ前)後(以下コロナ禍)において、入院中の認知機能低下した高齢者に話し相手が必要だと看護師が思う場面の相違について分析した。管理職はコロナ時期に限らず「見守る」が特徴的であり認知症高齢者そのものに向き合う関わりを前提にしていると推察された。一方、看護職においては「業務」を安全に遂行する「対応」の必要性を感じ、自分の代わりに「対応」の役割を期待していることが推察された。
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