研究課題/領域番号 |
21K11024
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研究機関 | 札幌市立大学 |
研究代表者 |
鬼塚 美玲 札幌市立大学, 看護学部, 助教 (00783622)
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研究分担者 |
尾立 篤子 東邦大学, 健康科学部, 教授 (50736973)
齊藤 雅也 札幌市立大学, デザイン学部, 教授 (20342446)
若林 尚樹 札幌市立大学, デザイン学部, 教授 (40254586)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 災害看護活動 / リスク / 備え / 積雪寒冷期 / 病院看護部門 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、積雪寒冷地域内の病院看護部門を対象として、①積雪寒冷期大地震時の病院での災害看護活動に係るリスクの解明、②リスク対応の視点から必要な備えの検討、③これらの結果に基づき「積雪寒冷期大地震に対する病院看護部門の備えガイドライン」を開発することの3点である。 2021年度は(1年目)は①リスクの解明と②備えの検討を実施した。リスクの解明では2020年度までに明らかにしたリスク特定の結果を基に、リスク発生確率と影響度を定性的に推定するリスク分析を行った。リスク分析では発生確率と影響度を3段階(高・中・低)で推定した。影響度は「人の健康への度合い」と「看護ケアの安全性・適切性への度合い」の2視点を用いた。積雪・寒冷の影響を受ける126のリスクについてリスクレベルを明らかにし、リスクマップを作成した。積雪寒冷期大地震では積雪・寒冷環境がハザードに加わるため、リスクレベルがより上昇することが示唆された。 備えの検討ではリスク特定結果に基づき、リスク対応として看護部門に必要な備え案を質的帰納的に検討した。備え案を用いて、備えの実態と脆弱性を把握し、その他の備えを自由記載から抽出することを目的に質問紙調査を実施した。質問紙調査の対象者は積雪地域、寒冷地域、その両方に該当する25都道府県内の一般病床を持つ全病院の看護部門災害担当責任者1305名とし、607名から回答を得た(回収率46.5%)。質問紙調査の結果をふまえ、積雪寒冷期大地震に対する看護部門の備えとして150コード、57サブカテゴリー、19カテゴリーを明らかにした。大雪やホワイトアウトを想定した参集・通勤、暖房停止を想定した患者受入体制など積雪寒冷期の特性を十分に鑑みた備えの重要性が示唆された。 研究の過程では災害看護、救急看護、看護管理、寒冷環境の専門家からスーパーバイズを受け、信頼性と妥当性を確保した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度に計画していたリスクの解明と備えの検討を終了し、計画とおりに進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度(2年目)はガイドラン原案の作成および評価を計画している。ガイドラン原案の評価は有識者会議、学会ワークショップでの意見聴取、積雪寒冷地域内の病院看護部門を対象としたヒアリング調査により実施する。学会ワークショップでの意見聴取およびヒアリング調査は新型コロナ感染症の影響により実施できない可能性があるため、オンラインや紙面など他の方法を併用しながら進めていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナ感染症の影響によって学会がオンライン開催となり、旅費を使用しなかった
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