研究課題/領域番号 |
21K11033
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 美佳 福島県立医科大学, 大学院医学研究科, 教授 (40739281)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 放射線健康リスク / 地域包括ケア / リスクリテラシー |
研究実績の概要 |
2023年度は、原発立地県を含む13県と近隣県3県のうち、新たに原子力災害対策重点区域が指定されている市町村に立地する訪問看護事業所に勤務する訪問看護師を対象に、Webアンケート調査を行った。訪問看護事業所一覧(令和5年10月現在)に掲載されている訪問看護事業所の合計2,696ヵ所のうち、原子力災害重点区域に指定されている市町村792ヵ所の訪問看護事業所の訪問看護師2,376名(各事業所3名)を対象とした。訪問看護師等の地域包括ケアを担う看護職の放射線健康リスクリテラシーの実態と影響要因を明らかにすることを目的とするため、2021年度に実施したアンケート調査項目に加えて、様々なリスクに関する情報を読み解く力を評価するために、メディアリテラシーに関する項目を加えた。さらに、放射線リスクについての知識を問う項目も追加すると共に、放射線の健康影響に関する項目については、2011年の東日本大震災・東京電力福島第一原子力発電所事故後を想定した質問方法に変更し、回答を得た。最終的に304名より回答が得られ、在住県、事業所、UPZ(原子力発電所30Km圏内)・PAZ(原子力発電所5Km圏内)別に、それぞれの調査項目について現在統計解析中である。 2024年度は、前年度までの分析結果と2023年度の分析結果を踏まえて、全国の訪問看護事業所の訪問看護師を対象とした、放射線健康リスクに対する不安の軽減を図るための教育ツールを開発する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度に収集・分析したデータから有意な結果が得られなかったため、調査対象を拡大して2023年12月に再度Webアンケート調査を実施することとしたため、その準備・再分析等で時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
新たに調査した結果について、放射線健康リスクリテラシーの影響要因に関する分析を進めて行く。あわせて、オンラインで実施可能な教育プログラムや教育ツールの開発を進めて行く。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究計画に追加修正が生じたため、2024年度まで研究を延長するとととなり、次年度に繰り越しとなった。
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