研究課題/領域番号 |
21K11042
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研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
田中 和奈 鈴鹿医療科学大学, 看護学部, 教授 (90511155)
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研究分担者 |
大西 和子 鈴鹿医療科学大学, 看護学部, 教授 (30185334)
高橋 晶 天理医療大学, 医療学部, 講師 (40619780)
森山 小統子 鈴鹿医療科学大学, 看護学部, 助教 (30751581)
松崎 かさね 鈴鹿医療科学大学, 看護学部, 助教 (20881684)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 在留外国人 / 高齢者 / 介護支援策 |
研究実績の概要 |
住み慣れた土地を離れて老後生活することは、異文化環境への適応や言葉の壁、福祉サービスを利用する上での問題など困難を伴うことも多いと予測される。そういった社会的背景から、在留外国人高齢者を対象とした研究の必要性が示唆されるが、在留外国人の介護問題に関する研究報告は非常に少なく、先行研究のほとんどが中国帰国者および在日朝鮮人・韓国人を対象とした研究に限定されている。日本では、1989年の入国管理法改正後に多くのブラジル人やフィリピン人が来日しており、近年ではベトナム国籍の在留外国人数が増加しているため、今後はブラジル人、ベトナム人、フィリピン人の高齢化が急速に進むことが予測される。そこで、本研究は、ブラジル人なども含んだ在留外国人高齢者が日本で介護を受ける際の課題について明らかにし、介護支援モデル構築に向けた基礎資料を整備することを目的とする。今回、三重県の社会・文化環境のなかでの在留外国人高齢者の支援策を検討することは、日本全体の異文化環境を考えるうえで何らかの示唆を与えることになると考える。 2021年度には、在留外国人の介護問題に関する文献検討を行い、三重県国際交流財団から調査協力の内諾を得た。三重県内在住の在留外国人の方で、三重県国際交流財団に介護相談の実績があった方の国籍と母国語の確認を行い、調査説明文書の翻訳作業の準備を行った。また、所属大学の研究倫理審査を受け、研究実施の承認を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2021年度は文献検討を行い、調査資料の作成、三重県国際交流財団への調査協力依頼、所属大学の研究倫理審査を受け研究実施の承認を得た。新型コロナウイルス感染症の流行により、三重県下でもまん延防止等重点措置が発令されていたことから、当初予定していた面接調査の実施までには至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、在留外国人高齢者とその家族が抱える介護を受ける際の問題の把握のため、半構成的面接を三重県在住の介護を受けた経験のある在留外国人高齢者とその家族を対象に実施予定である。2022年度に行う予定であった、在留外国人とその家族に対応した経験のある高齢者入居施設に勤務する介護支援専門員と介護職を対象にした半構成的面接調査は2023年度に実施予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度に予定していた調査資料の翻訳代金および通訳代金を2022年度に使用予定である。
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