研究課題/領域番号 |
21K11074
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研究機関 | 西九州大学 |
研究代表者 |
小松 洋平 西九州大学, リハビリテーション学部, 教授 (70461598)
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研究分担者 |
仙波 梨沙 熊本保健科学大学, 保健科学部, 准教授 (30826574)
藤原 和彦 西九州大学, リハビリテーション学部, 准教授 (70608083)
松尾 崇史 熊本保健科学大学, 保健科学部, 准教授 (50757747)
宮原 洋八 西九州大学, リハビリテーション学部, 教授 (30564885)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 後期高齢者 / 健診 / 健康指導 |
研究実績の概要 |
本研究は,後期高齢者フレイル健診等を行い,それを基に後期高齢者に特化したパターンメイド型の生活意欲を引き出す健康指導法を開発する.そして,本健康指導法の実施と非実施群で比較することで効果を検証することである.2023年度は,地域高齢者を対象に介入を予定していたが,上半期はコロナウィルス感染症の影響により,地域での介入が複数の市町で中止され,研究が進まなかった.そこで,開催が可能であった地域において,介入方法の根拠を高めるために以下の調査を実施した. 概要は、高齢者を対象に認知機能検査と体力測定を行い、その自己評価の変化を調査した。MMSEの結果より認知機能良好群(52名)とMCI疑い群(46名)に分け、前期高齢者と後期高齢者に分類した。さらに認知機能の自己評価は「同世代より良いと自覚」「年相応と自覚」、「同世代より低下と自覚」の3つに分け、検査前後での変化も観察した。その結果,以下が示唆された.認知機能検査および体力測定は、フィードバックをしなくても,測定直後は高齢者の自己評価や健康への取り組み意識に影響を与え,特に後期高齢者において、検査後に自己評価が変化する傾向が強く見られた。また前期高齢者と後期高齢者の間で自己評価や健康意識の変化に差が見られることから、年齢層に応じたアプローチが求められる.また認知機能良好群でも検査後に自己評価が低下する傾向が見られたことから、フィードバックでは自己評価の維持・向上を目指すべきで,達成感を感じられるような小さな目標設定を提案すべきである.以上により認知機能良好群とMCI疑い群ではフィードバックの内容を変える必要があり,認知機能良好群には維持・向上のためのアドバイスを、MCI疑い群には具体的な改善策を提供することが良いと考える. この知見は、本研究ならびに高齢者の健康管理教育における重要な指針となる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度は,地域高齢者を対象に介入を予定していたが,上半期はコロナウィルス感染症の影響により,地域での介入が複数の市町で中止され,研究が進まなかった.
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今後の研究の推進方策 |
2024年度より,健診結果の個別フィードバックを開始する予定である
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度介入が出来なかったため,次年度に介入のための経費およびテキスト印刷代などを繰越す.
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