研究課題/領域番号 |
21K11112
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
南嶋 里佳 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 助教 (10783764)
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研究分担者 |
大西 眞由美 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (60315687)
早瀬 麻子 佛教大学, 保健医療技術学部, 講師 (10511909)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 減災教育 / 在留外国人 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、外国人住民の避難行動に関する知識の実態を調査し、避難行動に関する知識に影響する要因を検討することであり、これにより在留外国人を対象とした減災・防災に関する体験型減災教育モデルを開発するための基礎資料とすることである。本年度は、避難行動に関する知識および、避難行動に関する知識に影響する要因について先行研究を参考に、それらの質問項目について選定を行った。外国人住民の避難行動に関する知識については、事前に災害が発生することを予測することが難しい突発型災害である地震に限定して知識項目を選定した。また、その際に被災経験のある外国人へのインタビュー調査を参考にした。外国人住民の避難行動に関する知識に影響する要因として、在日期間、被災経験の有無、災害訓練の参加経験、語学能力等が選定された。また、調査方法また、多言語質問票を用いてオンライン上で実施される。そのため、ホームページに掲載するための質問票について、多言語翻訳およびバックトランスレーションを行った。その後、中国語、韓国語、ベドナム語、英語について、それぞれの母国語の在留外国人を対象に質問票に回答してもらい質問内容の意味内容について、言語毎に齟齬が生じないように、再度研究者および翻訳者との間で検討を行った。また、調査回答用のホームページの作成および今後の管理運営方法について、研究者間で検討を行った。すでに本調査は、倫理審査委員会からの承認を得て本調査開始の段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、避難行動に関する知識に影響する要因について、文献検討を行い、調査項目を決定し、倫理審査で承認された。本調査は多言語質問紙を用いて実施されるため、翻訳および逆翻訳を行い、質問紙の意味内容について検討したのち、中国語、韓国語、ベドナム語、英語についてパイロット調査を行った。
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今後の研究の推進方策 |
本調査は第1段階で、外国人住民に対して、避難行動に関する知識について、オンライン調査を実施する。オンライン調査によって得られたデータを統計手法を用いて分析していく。外国人住民の避難行動に関する知識の実態と、その知識に影響をする要因について分析した結果を基に、論文執筆を行う予定である。 3段階目は、2段階目の調査で得られた結果から、外国人住民を対象とした、実践的な減災教育プログラムを作成し実施を行う予定である。またそのプログラムに参加した外国人住民に対して、調査を行い、プログラムの有効性について検証を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度はコロナの影響により、移動制限があったため、旅費の計上がなかったことが理由の一つである。また、英文構成経費が予定額より少ない状況であった。今年度以降は、移動制限の緩和により学会参加や、論文執筆における英文校正経費などの申請を予定しており、翌年度助成金と合わせて、それらの経費に使用予定である。
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