研究課題/領域番号 |
21K11115
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
辻本 研一 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (90866592)
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研究分担者 |
窪田 泰江 名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (00381830)
安井 孝周 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40326153)
寺田 隆哉 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (70620607)
吉川 美保 岐阜協立大学, 看護学部, 講師 (80444248)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 夜間頻尿 / 排尿ケア / 排尿アセスメント / 排尿検知 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、携帯型の排尿検知デバイスを用いて夜間における排尿パターンを詳細に解析し、その上で疾患との関連性について調査、分析すること、特定の疾患における夜間の排尿パターンの傾向を把握し、最適な排尿ケアについて、一定数のパターン化を図ることである。本年度の研究実施計画として、1.排尿検知デバイスの選定、2.詳細な実施計画の策定および計画書の精査・同意書の準備、3.実施に向けた研究倫理審査による研究許可の申請、4.特別養護老人ホームへ研究の目的と実施計画を提示し、対象となる被験者への説明および同意の取得、5.介護スタッフへ排尿検知デバイスの操作方法の説明、6.排尿検知デバイスを用いた夜間の排尿データ収集プロトコルの構築、7.6のプロトコルに基づいて○○名の被験者において夜間の排尿パターンを計測、データ収集することを予定した。本年度は計画1から計画6までを進め、計画7においては3名の患者の排尿データを収集した。その結果、排尿検知デバイスの装着方法の課題が判明した。その課題とは、下腹部体表面に装着させる超音波プローブの固定位置が、日ごと、スタッフごとに若干のずれがあり、安定的かつ再現性のある装着位置決めの確立がなされていないこと、また患者下腹部の皮下脂肪により超音波プローブに角度を付けて測定しなければならないなど、患者により条件が異なること、である。そのため排尿データが取得できていないこともあった。課題解決の方法は、超音波プローブを安定的に体に固定する治具を設計し、プローブの装着位置および装着角度の再現性を高めることである。本年度は治具設計に着手し、軟性材料で造形できる3Dプリンタでの試作を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルスの感染拡大により、介護施設への立ち入りが制限されたなど、計画の推進に影響はでたが、計画1から計画6までを実施、計画7において3名の被験者の計測を行った。その結果、データ取得がうまくできていない部分があり、その原因は超音波プローブの装着位置、角度の再現性の低いためであるということがわかった。対策として、被験者の体に固定する治具を設計し、軟性材料を用いた3Dプリンタで試作造形した。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き3Dプリンタを用いて体装着用治具を試作造形し、装着テストを続ける。またそれに伴い計画6の排尿データ収集プロトコルの再検討を進める。その後計画7の夜間の排尿パターンの計測およびデータ収集を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
夜間頻尿患者の夜間の排尿パターンと患者の原疾患や既往歴との関連性を詳細に解析する。次に、その解析したデータをもとに、新たな排尿ケア支援のモデルを構築することを目的とする。計画自体は順調な滑り出しであったがCOVID-19による通常の医療業務が大幅に変更となり、予定してていた研究を進めることができなかった。また国際・国内学会出張も計画していたが、出張することもできなかった。このため次年度使用が生じた。排尿日誌のデータと患者の疾患についての分析を加速させていく。
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