研究課題/領域番号 |
21K11118
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研究機関 | 群馬医療福祉大学 |
研究代表者 |
奥野 みどり 群馬医療福祉大学, 看護学部, 教授 (80644484)
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研究分担者 |
廣田 幸子 群馬パース大学, 保健科学部, 教授 (00587678)
矢島 正栄 群馬パース大学, 保健科学部, 教授 (40310247)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 乳幼児の社会性の発達 / 乳幼児健康診査 / 社会性の発達 / ASD児 / 行動特性 |
研究実績の概要 |
研究1.乳幼児の社会性の発達等の行動を評価する行動等評価項目選定に向けて、ASD児の行動特徴とその介入方法を学ぶための学習会を実施した。現在も継続実施中である。 【対象】群馬県内市町村保健師、児童発達支援事業所の療育担当者、保育士、保育施設において加配事業に携わる看護師、乳幼児健診及びその事後指導授業に関わる心理士、特別支援教育に携わる教員等。【方法】①1~3歳のASD児用に開発された包括的な介入指導プログラムESDM(Early Start Denver Model)の家庭での療育支援動画を視聴し、ASD児の行動特性及び、その介入指導方法を学ぶ。②動画視聴後、ASD児の行動特徴とその介入方法について対象の各自の経験等を踏まえて、デスカッションを行う。③デスカッションから、乳幼児健診での行動等評価項目についての内容を深めるための検討を行う。【結果】①動画での視聴は、学習者にとって自身の実践をイメージすることに繋がった。②デスカッションでは、知識の確認やより踏み込んだ支援の参加者の臨床現場で現状やあり様、現場の課題も示された。③今後のタブレット端末での動画画面の示し方等も含め、検討中である。 研究2.群馬県との共同による乳幼児健診における社会性の発達を評価するSACS-J(Social Attention and Communication Surveilance-Japan)の取り組みは継続されている。その担保、標準化を目的に、1歳6か月、2歳児健診のマニュアルとDVD制作は終了し、本年度は3歳児健診に取り組んでおり、令和4年度に完成予定である。また、コロナ禍における行動観察の実施方法について、群馬県内母子保健担当者を対象にWEB研修を実施した。動画にて配信し、保健師が手元で身近に視聴できる方法とした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究課題1.乳幼児の社会性の発達等の行動を評価する行動等評価項目の選定について これまでの第1コホート調査に加え、第2コホートについて、健診追跡データの収集及び分析を実施中である。コロナ禍において受診控えや受診予約の制限等によりASD等の確定診断に伴う受診がスムーズに行なえない状況があるため、データの収集に今後偏りが発生する可能性がある。 研課題究2.保護者によるタブレット端末を用いた乳幼児の行動等を評価するシステムの開発について タブレット端末に用いる社会性の発達を評価する行動等評価項目に関わる動画の撮影の準備が、コロナ禍であるために、乳幼児及びその保護者との直接の相談ができない期間もあり、今後のコロナ感染症発生状況により、進捗が左右される状況が考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍において、乳幼児健診における保健師と子どもがやり取りする行動観察が感染対策の実施により、難しい状況にある(マスクの着用により表情が読みにくい、健診を短時間で密にならない方法での実施、物を共有しないなど)。そのため、保護者によるタブレット端末での評価と保健師による評価との評定者間信頼性の検討が難しい状況になる。タブレット端末を活用するタイミングも含め検討する必要がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
その他経費が、当初の支出計画よりも低く抑えられたため。
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