研究課題/領域番号 |
21K11134
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
田中 喜代次 筑波大学, 体育系, 名誉教授 (50163514)
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研究分担者 |
中田 由夫 筑波大学, 体育系, 准教授 (00375461)
片山 靖富 皇學館大学, 教育学部, 准教授 (50513371)
笹井 浩行 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究副部長 (60733681)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | フレイル / 減量介入 / 追跡調査 |
研究成果の概要 |
本研究では、中年期における生活習慣改善による減量介入が、20年後のフレイル予防に及ぼす影響を検証した。2000~2005年に実施された減量介入研究の参加者と、同自治体に居住する同性・同年代の一般高齢者を比較した。総合機能評価健診を行い、フレイル、サルコペニア、認知機能、うつ状態、食品摂取多様性、身体活動を評価した。その結果、減量介入参加者と非参加者の間に有意な差は見られず、生活習慣介入の残存効果・遺産効果は確認されなかった。一方で、減量介入に参加した人々は、20年後の健診時に肥満であるリスクが有意に高かった。今後は、より比較可能性の高い対照群の設定やサンプルサイズの拡大が必要である。
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自由記述の分野 |
健康増進学、老年学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果、中年期の生活習慣改善による減量介入は高齢期のフレイル、サルコペニア、認知機能低下などと有意な関連を示さなかった。一方で、減量介入を受けた人は20年後に肥満の割合が有意に高いことが明らかになった。この知見は、中年期に肥満であった人が集中的な生活習慣改善を受けることが、長期的な好ましい生活習慣の維持につながっていないことを示している。このことから、生活習慣介入は一時期に留まらず、逆戻り予防も見据えた継続的な対策が必要であると考えられる。この視点は、今後の特定健診・保健指導の在り方に重要な示唆を与えるものである。
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