研究課題/領域番号 |
21K11135
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
岩瀬 靖子 千葉大学, 大学院看護学研究院, 講師 (20431736)
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研究分担者 |
鈴木 悟子 千葉大学, 大学院看護学研究院, 助教 (10780512)
石丸 美奈 千葉大学, 大学院看護学研究院, 教授 (70326114)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 災害 / 公衆衛生看護実践 / 倫理的課題 / 意思決定能力 / 教育手法モデル |
研究実績の概要 |
本研究の目的は先行研究で開発した災害時の公衆衛生看護実践における倫理的意思決定能力育成を目的とした教育手法モデル(案)の内容妥当性・実用性・有効性を検証し、実践に適用可能な教育手法モデルを開発することである。 本研究は、3年間の研究期間で2つの研究で構成している。2021年度は【研究1】として、研究災害時の公衆衛生看護実践における倫理的意思決定能力育成を目的とした教育手法モデルVer.1の内的妥当性・実用可能性の検証に取り組むことを計画した。【研究1】の段階的調査として、調査1として国内外の災害時の公衆衛生看護実践における倫理的課題および倫理的意思決定能力に関する質的研究のシステマティックレビューを実施し、レビューの知見からモデルVer.1の内的妥当性の検証を行い、修正点を明らかにすることを計画した。危機発生時の倫理的課題に対するSRについては、2011年までに発表された英文献を対象に、公衆衛生上の緊急事態やヘルスケア災害発生時に直面し得る倫理的課題への準備とマネジメントに関する看護師の経験に関するSRが実施されているが、対象文献の大多数が看護師による公衆衛生上の緊急事態における倫理的課題を直接的には明らかにはしていなかった。従って、倫理的観点から公衆衛生危機時の看護職の経験について直面した倫理的課題を明らかにする必要があると考えた。今年度は、SRの実施に先立ち質的研究のプロトコルを検討し、Review questions, Inclusion criteria, Methods等を助言を得ながら作成した。また本プロトコルのJBI Evidence Stnthesisへの投稿に向けて準備を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究時間の確保に難航し、SRプロトコルの検討は進められたが当初の目標であったSRプロトコルの投稿の完了に至ることが出来なかった。
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今後の研究の推進方策 |
SRプロトコルの投稿を早急に進め、研究班でのSR実施および教育手法モデルVer.1の内的妥当性の検証を進める。また、【調査2】として、災害支援経験のある保健師への意見聴取を行い、災害時に直面した倫理的課題を含む自身の経験が教育手法モデルVer.1で説明可能か、妥当性の検証を行う。対象は、被災経験のある国内3~4自治体の保健師(各自治体3名程度)より、協力を得る予定である。 以上よりVer1の修正と精錬を行い、Ver2の作成を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
R3年度は、SRプロトコルの投稿完了に至らなかったため英文校正費等の支出が生じなかった。 R4年度は、SRプロトコルの投稿に伴う英文校正費等の支出を計画している。さらにSRを実施し、教育手法案の修正を行うと共に、本SRの研究成果については学術誌への投稿を目標にしているため、投稿に伴う英文校正費等の支出を計画している。 また【調査2】として被災支援経験のある保健師へのインタビュー調査を実施する予定であり、調査に伴う旅費やテープ起こしに伴う費用の支出を計画している。
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