研究課題/領域番号 |
21K11148
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
伊藤 尚子 京都府立医科大学, 医学部, 准教授 (80456681)
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研究分担者 |
木下 康仁 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 特命教授 (30257159)
文 鐘聲 畿央大学, 健康科学部, 准教授 (50460960)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 抑うつ / 外国籍高齢者 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は高齢化率が高い外国籍高齢者である在日コリアン高齢者の第1世代、第2世代高齢者に焦点を当て、日本人高齢者との比較検討から、在日コリアン高齢者の精神的健康に焦点を当て、日本における定住外国籍高齢者の課題について検討することである。研究の中間にあたる2023年度は、引き続き国内での現地調査を継続している。本年度は関西地域、中部地域にある施設を対象に、フィールドワークを進めている。その結果を国内では、第49回日本保健医療社会学会大会にて成果報告を行った。エスニック・コミュニィティ社会の変化と、個人の老いを精神面、身体面の影響と、その変化に合わせた、ケアの特徴について検討を行った。特に高齢者の生活の質に関係する、「食」に着目し、結果の報告を行った。また、海外学会では、European Association for Japanese Studies Council Election2023にて報告を実施した。報告会でのディスカッションから、重要な研究の示唆を得ることができた。本研究は次年度が、最終年度となることから、次年度の研究計画のため、いくつかの施設や、市民団体と情報共有を行う機会を得ることにより、さらに研究の発展を目指している。その調査結果は、分析が終了次第、国内および国外の学術学会等で報告の予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年は国内の施設にてフィールド調査を実施している。しかしながら、必要なサンプル数を確保することができていない。理由としてはCovid-19 の感染は過去と比較して感染スピードが穏やかになったものの、高齢者や家族、介護施設関係者が抱える感染への恐怖心は消えておらず、研究遂行のリスク要因になっている。関係者と信頼関係を大事にしながら、調査を進めていく計画である。
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今後の研究の推進方策 |
高齢者や家族、介護施設関係者が抱える感染に対する恐怖心に理解を示し、関係者との信頼関係を大事にしながら、調査を進めていく計画である。来年度も引き続き、現地調査を重ねていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度は、施設にてフィードワークなど調査を行うことができた。しかし、当初の計画と比較して、感染への恐怖心が影響し、調査数の確保が進まなかった。そのため、年度内に調査計画を終えることができなかった。次年度は、感染対策を徹底し、すでに調査対象者と、ラポールの関係が図れている調査員を増やすなどして、データーの収集に研究資金を使用するとともに、過去の調査で収集したデータの分析を進めていき、結果報告を行う事を予定している。
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