研究実績の概要 |
運動学習後には一次運動野 (M1)において、一時的な脱抑制が観察される。しかし、脱抑制のメカニズムは明らかになっていない。M1には様々なGABA作動性の抑制性細胞が存在するが、VIP(vasoactive intestinal polypeptide)陽性細胞は他の抑制性細胞の活動を抑制し(脱抑制)、錐体細胞が担う皮質内局所回路の活動性を上昇させることが知られている(Zhanget al., 2014など)。そこで本研究ではGABAニューロン(PV, SOM, VIP)を特異的に標識し、運動学習における抑制性細胞の機能に迫る。本年度はPV-Creマウス(#008069)を導入した。pAAV-FLEX-tdTomatoをM1にインジェクションすることによりPV陽性細胞の可視化を確認した。行動実験はコントロール群と同様に学習が成立した。またパッチクランプ法によって抑制性細胞の特性として知られるfast spiking様の活動を得た。
|