研究課題/領域番号 |
21K11176
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
森下 慎一郎 福島県立医科大学, 保健科学部, 教授 (60635077)
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研究分担者 |
椿 淳裕 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (50410262)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | がん / リハビリテーション / 運動 / 免疫機能 / 筋肉量 |
研究実績の概要 |
本研究では化学療法を受けた血液がん患者を10名(男性5名、女性5名、平均年齢65.2歳)を対象とした。対象者には退院時と退院1ヶ月後に握力、膝伸展筋力、6分間歩行テストの身体機能評価を行った。また炎症性サイトカインおよび免疫細胞評価としてそれぞれTNF-a、IL-6、NK活性細胞、Two-colorCD16(-)CD56(+)、CD16(-)CD56(-) 、CD16(+)CD56(-) 、CD16(+)CD56(+)を測定した。結果は退院時に比べて1ヶ月後では右握力のみ有意な増加を示した(p<0.05)。膝伸展筋力および6分間歩行距離は退院時と1ヶ月後で有意な変化を示さなかった。TNF-a、IL-6は退院時に比べて1ヶ月後では有意な変化はなかった。NK活性細胞、Two-colorCD16(-)CD56(+)、CD16(-)CD56(-) 、CD16(+)CD56(-) 、CD16(+)CD56(+)も同様に退院時に比べて1ヶ月後では有意な変化を示さなかった。本研究により退院時と退院1ヶ月後では身体機能の大幅な変化が起こらないことが明らかになった。さらに炎症性サイトカインおよび免疫細胞も同様に大きな変化が起こっていないことが明らかになった。症例を詳しく見ると身体機能が増加している症例や炎症性サイトカインが低下し免疫細胞が増加している症例も見受けられる。 次年度は症例数を増やして身体機能増加群と低下群に分けて炎症性サイトカインや免疫細胞にどのような違いが生じるのかを検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の拡大により診療体制の変更となり、リハビリテーション介入が中断された影響もあり、現時点で進捗がやや遅れている。2022年度はリクルートできた症例は少なかったものの予備的研究の知見は得られた。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は症例数を増やして身体機能増加群と低下群に分けて炎症性サイトカインや免疫細胞にどのような違いが生じるのかを検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の拡大により予定していた国内学会がオンラインに変更になったため、使用額に差が生じた。しかし、研究遂行上は特に影響しない。
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