研究課題/領域番号 |
21K11195
|
研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
竹内 真由 獨協医科大学, 医学部, 研究生 (80898122)
|
研究分担者 |
中谷 祐己 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (10438723)
安 隆則 獨協医科大学, 医学部, 教授 (40265278)
田村 由馬 獨協医科大学, 医学部, 研究員 (60727585)
下山 正博 獨協医科大学, 医学部, 非常勤講師 (40750386)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | BDNF / 認知機能 / 神経筋電気刺激 / 栄養療法 / 血液透析患者 |
研究実績の概要 |
我が国の透析患者は約33万人にのぼり、特に糖尿病性腎症患者が激増している。糖尿病は腎症の進行のみならず、アルツハイマー型認知症や軽度認知機能障害(MCI)のリスク因子となる。MCIの約10%が1年間で認知症に移行すると報告され(Bruscoli M et al, Int Psychogeriatr. 2004)、動脈硬化性疾患が進行した維持透析患者では要介護へ移行するリスクが極めて高い。認知症と運動の関連については、高齢者に対し有酸素運動を行うことで認知機能が改善することが報告されている(Erickson, K. I,et al. Proc Natl Acad Sci U S A 2011)。 マイオカインであるBDNFは、学習、記憶、認知機能に関わる物質であり、末梢骨格筋での産生においても脳脊髄関門を通過し、脳神経に作用すると言われている。心不全患者においては血清BDNF濃度は筋力とは関連しているが筋肉量とは関係しない(Nakano, I. et al. Int Heart J 2020)と報告されている。下肢筋へのNMESの施行により、BDNFは運動療法と同レベルまで増加すると報告された(Miyamoto, T. et al, Int J Sports Med 2018)。我々は、透析療法中にNMESを実施し、一過性にBDNF が上昇することを確認し、透析終了後においても、BDNFの漏出を一部抑制する可能性を示唆した。 2024年3月までに症例登録を8名終了し、順次症例登録を行っていく。2025年2月にはデータ収集を終了する予定である。また、研究成果を学会発表、論文発表していく。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
順次、症例登録を行っており、8名の症例登録を終了し、8名が試験を完遂した。症例登録を2024年7月まで5例症例を登録予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
現在8例まで試験を終了した。順次症例登録を行い、さらに登録を推進する。月に2回ラボミーティングで進捗を報告し、研究活動を推進する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
当該年度予定していた症例数の不足により、外注検査費用等が次年度の必要経費として繰り越した。2024年度は外注検査費用に50万円、試薬代に50万円使用予定である。
|