研究課題/領域番号 |
21K11197
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研究機関 | 帝京平成大学 |
研究代表者 |
勝嶋 雅之 帝京平成大学, 健康医療スポーツ学部, 講師 (10720823)
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研究分担者 |
清水 栄司 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (00292699)
中村 英輝 千葉大学, 医学部附属病院, 看護師 (90885534)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 統合失調症 / 認知行動療法 / 遠隔 / 外来患者 |
研究実績の概要 |
欧米では統合失調症に対する認知行動療法が陽性症状の軽減や対処技能の改善に効果があるとされ、治療ガイドラインにおいても推奨されているが、本邦ではエビデンスが無いためその実践は欧米に大きな遅れをとっている。本研究では、外来通院中の統合失調症患者に対する心理的治療として「ビデオ会議システムを使用した認知行動療法」を実施し、従来の通常診療群を対照としたランダム化比較試験(Randomized Controlled Trial:RCT)を行い、精神症状、疾患理解、QOL、等の改善について治療効果の優位性の有無を検討することを目的としている。令和4年度は4月16日に千葉大学附属病院にて精神科医師を対象としたリサーチミーティングにて本研究プロトコルを発表し、精神神経科外来患者の研究協力を依頼した。また千葉大学大学院医学研究院認知行動生理学教室の研究被験者募集サイトに公開し、他院通院中の被験者の募集も行った。また10月10日、11日に開催された日本認知・行動療法学会第47回大会にプロトコルスタディとしてポスター発表を行い、本研究の新規性や期待される効果について言及した。さらに11月2日に近隣の精神科病院医局会にて本研究プロトコルを発表し、リクルートの協力を依頼した。近隣の精神科診療所10施設にもチラシを配布して周知に努めた。その結果、千葉大附属病院および近隣医療機関からの被験者の応募が継続して続いており、現在のところおおむね順調に進展している。本研究では介入後のフォローアップ調査を設けていなかったため、関連研究として本試験のフォローアップ観察研究の準備を進めているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
近隣医療機関への協力依頼等を行った結果、目標症例数の約4割の研究被験者登録を令和4年度内に完了した。また問い合わせ中の外来患者を含めると目標症例数の6割近くになることから、おおむね順調に進展していると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は引き続き近隣の医療機関へのチラシ配布等を継続して広報活動を行い、ご協力くださる被験者の募集を行って、令和4年12月末までに目標症例数の参加を達成し、研究結果にエビデンスを持たせたいと考える。また関連研究のフォローアップ観察研究も進めて介入効果の持続に関する検証を行いたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和4年度の物品費は想定より要しなかったことと、分担研究者が予定していた人件費が令和5年度以降に使用する予定になったため。
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