研究課題/領域番号 |
21K11212
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
淺井 仁 金沢大学, 保健学系, 教授 (50167871)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 脳卒中 / 片麻痺 / プッシャー現象 |
研究実績の概要 |
本研究は、片麻痺者の座位に着目し、申請者の研究で得られた座位時の体幹位置知覚と体性感覚情報、片麻痺者の座位時の骨盤の可動性などの知見を基に、脳卒中片麻痺者の座位でのプッシャー現象に対する客観的な評価法と感覚参照機構を踏まえた治療法を開発する。具体的には、座位時の非麻痺側上肢の使い方(”押し”あるいは”引き”)の状況、左右各足部や臀部での荷重状況、体幹傾斜を客観データで捉え、発症早期でのプッシャー現象の評価と予後の推定につなげたい。そして左右方向(前額面上)で任意に角度設定できる座面と臀部から大腿後面への圧刺激を併用する体性感覚情報を中心にした感覚参照機構を踏まえた治療法によりプッシャー現象の改善を促し、客観データと感覚刺激パターンの組み合わせを確立する。 令和3年度は、まず座面傾斜装置および上肢荷重測定装置を作成した。令和3年4月より設計に入り、6月中旬に業者と打ち合わせをし、9月下旬に納品された。その後、追加で対側の上肢荷重測定装置を発注し、12月下旬に納品された。座面傾斜装置の座面傾斜角度は、左右方向にそれぞれ10度とし、座面の傾斜角度を把握するための角度センサーを装着した。上肢荷重測定装置は、座面横に握り部分を設置して、この握りに加わる力を3方向(X方向、Y方向、Z方向)で捉えるものである。 座面傾斜装置および上肢荷重測定装置の作成と並行して、倫理審査の手続きを開始した。金沢大学倫理委員会の承認が令和4年3月になされた。 倫理委員会の承認が年度末になったこと、および新型コロナウィルス感染拡大のため、令和3年度は対象となる症例を確保することが困難であった。このため、本格的なデータ収集は令和4年度以降に行うこととする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和3年度は、まず測定装置を作成した。令和3年4月より設計に入り、6月中旬に業者と打ち合わせをし、9月下旬に納品された。その後、追加で対側の上肢荷重計測部分を発注し、12月下旬に納品された。 測定装置の作成と並行して、倫理審査の手続きを開始した。金沢大学倫理委員会の承認が令和4年3月になされた。 倫理委員会の承認が年度末になったこと、および新型コロナウィルス感染拡大のため、令和3年度は対象となる症例を確保することが困難であった。このため、本格的なデータ収集は令和4年度以降に行うこととする。
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今後の研究の推進方策 |
倫理委員会の承認が令和3年度末になったこと、および新型コロナウィルス感染拡大のため、令和3年度は対象となる症例を確保することができなかった。このため、本格的なデータ収集は令和4年度以降に行うこととする。 また、必要に応じて金沢大学付属病院以外の病院でも倫理委員会に追加申請しながら測定対象数を増やす予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染拡大や倫理委員会の承認遅れのために、症例を対象とした本格的なデータ収集が行えなかったため、人件費、謝金を令和4年度に繰り越すこととなった。
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