研究課題
脳卒中の生命予後・転帰には合併症対策や全身管理が大きく影響する。申請者らのグループは、特に『低栄養』『嚥下障害』『口腔内環境』に焦点をあてて取り組み、低体重や低栄養が脳卒中転帰不良の規定因子であることを報告してきた。その結果から、急性期における分岐鎖アミノ酸(Branched Chain Amino Acid: BCAA)による積極的栄養介入によりリハビリテーション効果の向上をもたらしサルコペニアやフレイルを改善することが、発症3ヶ月後の転帰の改善に寄与する可能性が示唆された。脳卒中急性期患者へのBCAA製剤投与による転帰改善効果が証明されれば、今後の脳卒中治療、急性期栄養管理を変化させる画期的研究であり、他の脳神経疾患における栄養管理にも変化を与えうるものとなる。昨年度には、介入研究に関する倫理委員会申請に関し、広島大学病院臨床研究開発支援センターとの協議をもとに特定臨床研究としての承認を目指すこととなり、同センターから研究計画の適切な修正や申請書などの作成の指導を受け倫理委員会申請書類の作成に努めました。また、これと並行して介入研究を行うための基盤を補完すべく、低栄養や歯周病菌による脳卒中に対する影響に関する検討を継続して行いました。この結果、低栄養による脳卒中患者への転機への影響、歯周病菌による脳梗塞患者の転機への影響やリスク因子との関係性などが明らかとなり論文投稿準備を進めています。
4: 遅れている
広島大学病院臨床研究開発支援センターとの協議にて特定臨床研究としての倫理委員会承認を目指すこととなり、倫理委員会とも密接に連携をとり、承認取得を目指し申請書などの作成を行っています。現状において倫理委員会の承認が得られておらず初年度に予定していた対象患者の登録が始められていません。また、これと並行して介入研究を行うための基盤を補完すべく、低栄養や歯周病菌による脳卒中に対する影響に関する検討を継続して行いました。この結果、低栄養による脳卒中患者への転機への影響、歯周病菌による脳梗塞患者の転機への影響やリスク因子との関係性などが明らかとなり論文投稿準備を進めています。 コロナ禍となったため、当初予定していた出張なども抑制され、研究打ち合わせなども対面で行うことが困難となり、研究推進において遅延の要因となっています。。
令和5年度中の倫理委員会承認を目指しており、広島大学病院臨床研究開発支援センターの指導を踏まえて、研究計画に適宜修正を加えて倫理委員会承認を得る。その後、対象患者の登録などを行っていく予定である。倫理委員会の承認が得られるような抜本的な研究計画の見直しも含めて検討していく。
倫理委員会承認の遅延に伴い研究計画が遅延しているため、予定していた介入研究の症例登録が開始できておらず、介入に使用する予定であった分岐鎖アミノ酸製剤に予定していた経費が失効できず余剰金が発生した。(使用計画)2023年度交付金と合算し、適切に使用予定である。
すべて 2022
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件)
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