研究課題/領域番号 |
21K11216
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
前田 知己 大分大学, 医学部, 准教授 (80264349)
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研究分担者 |
小林 修 大分大学, 医学部, 助教 (30795604)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | general movements / 脳性麻痺 / 療育 / 自発運動評価 / 知的障害 |
研究実績の概要 |
2023年3月から2023年7月にかけて、複数の評価者の判定を、過去の評価精度を基に個人の判定に重み付けをして集計し、多評価者による判定を決定することで、評価精度が高まるかを調査した。調査には16人参加し、うち6人はGM評価法講習会基礎コース受講済の評価者である。20個のビデオ(早産期writhing、満期writhinmg、修正3~4か月のfidgety期、それぞれ6,6,8個)から調査ビデオを構成した。 調査の結果、1)個人の判定精度。Writhing期は初期評価と2回目の判定精度に相関あり、2回目と3回目は相関は無かった。Fidgety期は2回目以降の判定精度が全員高かった。2)多評価者連携判定システムの設定および精度。前20問の評価精度で決定した重み付け係数を掛けて多評価者の評価結果を集計し、2/3以上の意見の一致をもって集団の判定とする。2/3未満の場合は保留とする。Writhing期で最も精度が高いのは、正解率80%以上の評価者のみ1点の条件で、集団での正解率75%、保留率21%、誤判定率4%であった。次いで正解率80%以上2点、66~79%で1点の係数の条件で、正判定率71%、保留率29%であった。保留判定になるのは正常か異常か判定が難しい記録が多かった。 Writhing期は直近の判定精度を基に評価者の判定に重み付けをする判定システムにより判定精度が高まることが確認できた。副次的な効果で、判定演習を繰り返すことで個人の判定精度が高まることも確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
調査は終了し、成果をまとめている。
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今後の研究の推進方策 |
症例検討会を通じて、同様のアルゴリズムを用いた判定精度を検証する。
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次年度使用額が生じた理由 |
論文作成が遅れたため、英文校正料や投稿料が翌年に繰り越しになった。次年度に成果発表に使用する予定である。
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備考 |
大分大学医学部小児科General Movements供覧クラウドシステム https://oita-pediatrics.com/wp-login.php?redirect_to=https%3A%2F%2Fwww.oita-pediatrics.com%2F&reauth=1 評価者で連携して、動画ファイルの検討をWeb上で行うシステム
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