研究課題/領域番号 |
21K11230
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研究機関 | 常葉大学 |
研究代表者 |
山本 武 常葉大学, 保健医療学部, 講師 (50613981)
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研究分担者 |
縣 信秀 常葉大学, 保健医療学部, 准教授 (00549313)
天野 徹哉 常葉大学, 保健医療学部, 准教授 (10617070)
鈴木 伸治 常葉大学, 保健医療学部, 教授 (50393153)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 電気刺激 / 運動 / リハビリテーション |
研究実績の概要 |
2022年度に行った実験結果から,電気刺激では呼吸器系・循環器系に負荷をかけることなく自転車エルゴメーターと同様に糖代謝をエネルギー源として運動を行うことができると考えられた.しかし,運動前の血糖状態をコントロールしきれていなかった.そこで2023年度は経口ブドウ糖負荷試験を参考に運動前の血糖値をコントロールし,電気刺激と自転車エルゴメーターによる運動が糖代謝へ与える影響について比較検討した. 本研究では,若年健常者を対象に,自転車エルゴメータを用いた能動的な筋収縮と,ベルト電極式骨格筋電気刺激法(B-SES)による受動的な筋収縮時のエネルギー代謝について,血糖値,血中乳酸濃度,酸素摂取量を指標に比較検討した.電気刺激,自転車エルゴメーターによる運動前に,経口ブドウ糖負荷試験の手順に従って糖75gを摂取した.その結果,糖負荷によって上昇した血糖値が,B-SESの電気刺激群では自転車エルゴメーター群と同様に運動負荷後に有意に低下することが分かった.つまり,受動的な筋収縮においてもエネルギー源として糖代謝を利用していることが明らかになった.また,酸素摂取量においては,自転車エルゴメーターに比較し電気刺激では低値を示し,心肺系への負荷が軽度であることが考えられた.以上のことから,電気刺激は心肺系に低負荷で糖代謝を促進できる可能性が示唆され,呼吸器系・循環器系の機能低下,痛みなど様々な要因により運動困難な患者に対しても電気刺激を用いることで血糖低下を目的とした運動の代替としての可能性があると考える.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
電気刺激の効果として心肺系への負荷をかけずに糖代謝を変化させることができることが分かってきた.そのため,電気刺激による糖代謝への効果を明らかにする研究を追加した.また,電気刺激の長期的な効果を検証する計画を立てていたが,COVIT-19の影響による被験者募集が想定よりも進んでいない.
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今後の研究の推進方策 |
電気刺激の効果として心肺機能への負荷をかけずに糖代謝を変化させられることが分かった.今後は,長期的な電気刺激が糖代謝へ与える影響について,その効果を検討していく予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
COVIT-19 の影響により,長期的な電気刺激の効果を検証する研究の被検者募集が想定よりも遅れており,十分な研究が行えていない.そのため,被験者謝金などの使用額も少なくなっている.生じた次年度使用額については,これまで実施できなかった研究を進めるために使用する予定である.
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